イヌ 12歳 メス(避妊手術未実施) です。
【 繰り返し痙攣発作を起こしてしまったワンちゃん 】です。
夜間救急病院で治療を受け、発作は落ち着いたものの、まだ神経異常の症状があり意識もうつろな状態で当院にいらっしゃいました。 当院での検査では神経症状以外には明らかな症状を認めなかったため、まずは抗痙攣薬で発作をコントロールし、その後に専門病院でMRIを撮ることとなりました。
『発作』といっても原因は様々で、身体に溜った毒素が原因の事もあれば、腫瘍や炎症が原因となる場合もあります。 この子の場合、後日行ったMRI検査の結果【 特発性てんかん 】という診断を受けました。
【特発性てんかん】とは、明らかな原因となる病変が見つからないてんかん発作のことです。 本来この病気は若い動物での発症が多いものなので、今回は珍しい症例でした。
きちっと診断がついたので、後はお薬で発作のコントロールが安定して出来るようになれば、少しは飼い主さんも安心して暮らすことが出来ます。 この子もお薬を飲み始めて2週間程で症状が安定してきて、ふつうの生活を取り戻すことが出来ました。
積極的に検査を実施してくださった飼い主さんに感謝して、今後も一緒にサポートしていいきたいと思います。
獣医師 桃崎 昂