【お困りではありませんか? シリーズ 23】 『 ワンちゃん・ネコちゃんの便秘 』について を紹介します

↑ 上のイラストは、猫ちゃんの便のタイプ分けです。

■ 上段は、便秘の時のウンチです。

■ 中段は、正常便です。

■ 下段は、下痢便です。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/RrH27

 

 

■■■ 「ウンチが出ない」 詳細アドバイス 原因は大切 編

 

 

 

■ 『 先生、うちの犬、この2日間、ウンチしてないんだけど病院に連れて行った方がいい? 』、 『 うちの猫、ウンチしたくてトイレに行くんだけど出ないみたいで、便秘かしら? 』

 

 

■ 飼い主様から、よくいただく質問です。

 

 

■ ワンちゃんやネコちゃんも、ヒトと同じように便秘になることがあります。

 

 

 

■ 「便秘」とは何らかの原因で排便ができない状態のことを言います。

 

 

 

■ 通常、1日の排便回数は食事の回数と同じで、健康であれば1日に1〜3回ですが、丸2~3日以上便が出ていない場合は「便秘」を疑います(したがって、食事をせず排便がないような状態を便秘とはいいません)。

 

 

 

◆◆ 便秘の原因としては、

 

 

 

1) 水分不足や食事の変化、

2) 運動不足、

3) 薬の影響、

4) 環境の変化によるストレスなどで、

 

一時的に便が出にくくなることがあります。

 

 

 

 

 

◆ そんな時は、

 

 

1) よく水を飲ませる、

2) 便秘に効果のあるフードに変更するなどで、排便が促されることもあります。

3) また、運動不足やストレスによる場合は、適度に運動させる、

4) またお腹のまわりを、円を描くように優しくなでるなどのマッサージが効果的なこともあります。

 

 

 

 

◆ 一方、病気が原因で便秘になることがあります。

 

 

 

1) 例えば

① 腸閉塞(異物の誤飲誤食を含む)

② 巨大結腸症

③ 腸の腫瘍

④ 肛門周囲の異常(肛門部に穴が無い、会陰ヘルニア、肛門周囲腺腫、肛門嚢炎など)

⑤ 直腸を圧迫する病気(骨盤骨折、前立腺肥大、生殖器系の腫瘍など)

⑥ 神経系の障害(椎間板ヘルニアなど脊髄の疾患)

⑦ 内分泌系の病気(甲状腺機能低下症・亢進症、上皮小体機能亢進症など)

⑧ その他、衰弱や脱水を起こす病気などが考えられます。

 

 

 

2) 病気で便秘になった場合の治療は、その原因や便秘の状態によって変わってきます。原因を正しく診断・治療して、根本的に便秘を改善する必要があります。

 

 

 

◆◆ ウンチは健康のバロメーターの一つと言われており、「下痢や軟便」はウンチの状態を確認することができるため、飼い主様も早めに気付くことができますが、「便秘」の場合は、ウンチが出ていなくても、元気や食欲もあるし、そのうち出るだろうと何日も様子を見てしまうと、症状がどんどん悪化してしまうことがあります(特に、原因が病気の場合)。

 

 

 

■ ただの便秘だから、と思わずに気になるようなことがあれば、早めに受診するようにしましょう。

 

 

 

■ お困りなことがございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

獣医師 泉 政明

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