【こんな症例も治りますシリーズ 500】 ワンちゃんの脾臓・肝臓の血管肉腫 も適切な診断と治療で治します

上の写真は、血管肉腫のCT画像です。
■ 血管肉腫の『染み出し像』が多数見えます。
■ 形のシッカリしている白い部分は『骨など』です。
■ グレーの臓器の中に、複数の不整形の白い部分があります。 これが『血管肉腫の染み出し像』です。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3sNWo8n

 

犬 柴犬 12歳 オス(去勢手術済み)

 

【 脾臓に腫瘤がある 】とのことで他院様からご紹介頂き来院されました。

 

◆◆ 超音波検査を行なってみると、脾臓に塊状病変を認めます。

 

 

■ 一歩進んだ検査として、CT検査を行うこととしました。

 

■ CT検査を行う事で、他臓器への悪性腫瘍の転移を確認するとともに、ある程度の腫瘍の鑑別を行う事が出来ます。

 

■ 塊状病変のX線吸収値(CT値)と、脾臓実質を比べる事で、悪性腫瘍、血腫、過形成の判別が出来る、という論文も出ています。(勿論、確定診断にはなりませんが)

■ CT検査を行なってみると、『 脾臓の腫瘤で、血管染み出し像 』という、特徴的な所見が見られました。

 

血管肉腫に多いCT撮影像です。

 

■ また、肝臓にも転移を思わせる変化が見受けられました。

 

■■ 腫瘍が破裂してしまう可能性もあったため、飼い主様は外科手術による摘出を希望されました。

■ 脾臓摘出と、肝臓の部分生検をおこなった所、やはり診断は血管肉腫となりました。肝臓も同様です。

◆◆ 脾臓血管肉腫の場合、外科手術単独の場合は生存期間中央値は2.7ヶ月間術後に化学療法(抗がん剤療法)を行う事で5.6ヶ月間になります。 しかし、他臓器への転移が見られた場合、中央値は化学療法を行っても2ヶ月間になってしまいます。

 

■ 副反応も考慮し、飼い主様は化学療法は選択されませんでした。

 

■ しかし、オゾン療法、ドイツ自然医学療法など、当院の次世代医療を行い、この子は4ヶ月間も頑張ってくれました。

 

 

 

■ CT検査を行う事で、事前にある程度の鑑別を行う事ができ、正確に診断が出来た症例でした。

 

★ 『 内臓に腫瘍があっても、症状が出るまでに時間がかかる事が多いです 』

 

 

★ 『 何となく熱が出て元気食欲も無く、かかりつけ医での対症療法で治ったけど、原因は分からなかった 』というような事があったら、もしかすると腫瘍かもしれません。

 

◆◆ 手遅れにならない内に、ぜひ、お気軽に当院にお尋ねください。

 

獣医師 増田正樹

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