【こんな症例も治りますシリーズ 869】『 健康診断 : 猫ちゃんの慢性腎臓病(CKD) 』も適切な診断と治療でコントロールします

上のイラストは、左側が健康な腎臓です。
★ 右側に行くほど、腎臓病が進行している状態です。
★ CT検査だと、立体的に腎臓の異常が理解出来ます。
★ エコー検査ですと、細部が分かりますが、立体的に把握は出来ません。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/dhbRo

 

 

★★★ 知っていますか? 腎臓病の軽度変化の段階での早期発見が、『 健康長寿 』になる秘訣です。

 

 

猫 ミックス猫 10歳 オス(去勢手術済)

 

【 健康診断をきっかけに腎臓病が見つかった 】 シニア期に入った猫ちゃんです。

 

 

 

◆◆ この猫ちゃんは、何か症状があって困られて来院されたケースではありません。 今回の健診で見つかった慢性腎臓病(CKD)は、猫ちゃんで多くみられる病気のひとつで、腎臓の働きが少しずつ低下していきます。

 

 

◆◆ 健康診断で腎臓の数値が悪化

 

■ 健康診断で血液検査を行ったところ、以前と比べて、腎臓に関連する数値の悪化が認められました。

 

■ 追加の検査結果などから、今回は慢性腎臓病(CKD)のステージ2(4段階のうちの2番目 = まだ早い腎臓病の段階)と判断しました。

 

■ 特に初期では症状が分かりにくく、ステージ2でも普段どおり元気に生活している子は少なくありません。

 

 

 

 

◆◆ 腎臓病が見つかったら?

 

■ 一度低下した腎機能(じんきのう = 腎臓の働き)を完全に元どおりにすることは難しいため、できるだけ腎臓への負担を減らし、病気の進行をゆるやかにすることが大切です。

 

■ 状態に合わせて、腎臓病用の療法食(りょうほうしょく = 治療のための特別なフード)やお薬などを検討しながら、定期的に血液検査や尿検査、血圧測定などを行い、腎臓の状態を確認していきます。

 

※ 当院では、一般的な治療や食事管理に加えて、状態やご希望に応じて、腎臓病に効果が高いと言われているドイツ自然医学療法などを取り入れたケアや、水素ガス吸入療法、オゾン治療も行っています。

 

■ それぞれの猫ちゃんの状態や生活に合わせて、無理なく続けられる治療・管理方法を、ご家族と一緒に考えていきます。

 

■ また、おうちでは『 水を飲む量が増えた 』、『 おしっこの量が増えた 』、『 体重が減ってきた 』、『 食欲が落ちた 』といった変化にも注意が必要です。

 

 

 

 

◆◆ 健康診断で大切なのは『 変化を見ること 』

 

■ 今回の猫ちゃんも、健康診断を受けたことで、腎臓の変化に気づくことができました。

 

◆ 健康診断では、単純に正常値・異常値を見るだけでなく、過去の結果と比較することも大切です。

 

■ 『 去年より腎臓の数値が少し上がっている 』、『 少しずつ体重が減っている 』など、その子自身の変化が、病気の早期発見につながることがあります。

 

■ 猫ちゃんは、体調不良を隠すことがとても得意な動物です。

 

■ 特にシニア期に入った猫ちゃんでは、元気なうちから定期的に健康診断を受けることをおすすめします。

 

 

 

 

◆◆ 本来は、『 病気になってから治す 』のではなく、『 病気になる前に見つける 』ことが、最も価値の高い医療です。

 

■ 慢性腎臓病は、腎臓の働きがかなりの割合まで失われないと、血液検査の数値にはっきりとは現れてこない病気です。

 

■ つまり『 通常の血液化学検査の腎臓の数値が上がってから気づいた 』という時点で、腎臓はすでに、かなりの部分が働きを失っているということになります。

 

★ ですから、本当に大切なのは『 正常値か、異常値か 』ではなく、『 その子が去年からどう変わったか 』です。

 

 

 

 

★★ 健康診断とは『 病気を見つけるため 』のものというよりも、『 その子だけのふだんの数値を、記録として残しておくため 』のものだとお考えください。

 

■ 当院では、SDMAなどの腎臓病の早期の指標や、尿検査・血圧測定・画像検査を組み合わせて、数値が大きく動き出す前の段階から腎臓を評価しています。

 

■ そして、早く見つけることができれば、食事管理やドイツ自然医学療法を含めた統合的なケアによって、その子らしく穏やかに過ごせる時間を、大きく延ばすことができます。

 

 

 

 

◆◆ 『 早期発見 ⇒ 早期対応 ⇒ \元気に長生き/ 』が世界では常識です。

 

 

 

 

獣医師 伊藤 雅志

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