【FIP専門治療センター・セカンドオピニオン診療】 無料FIP治療薬プロジェクト / 皆さんにも役立つ 情報

↑ 上の写真は、炎症性腸疾患(IBD)の猫における空腸筋層の肥厚を示す超音波画像です。

(A) 肥厚した小腸壁(0.44 cm)を示す横断面画像。

(B) 同様の肥厚像を示す縦断面(0.38 cm)。

猫の正常な小腸壁の厚さは0.16~0.36 cmと報告されています。

 

 

参照サイト:

https://00m.in/qzYuh

 

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■■■ 他院でFIPの治療で良くなった後に、再度腹水が認められた猫|再発ではなかった一例

 

 

■ 今回は、FIP(猫伝染性腹膜炎)治療後に、腹水が認められた猫の症例をご紹介します。

 

※ 今回は、皆さんが思い込みしやすいために『 早とちり・誤解 』が生まれやすい症例なので紹介をいたします。

 

■ FIPの既往歴がある場合、『 再発ではないか 』と考えるのは自然ですが、本症例では異なる病態が背景にあると考えられました。

 

 

*****

 

 

猫 サイベリアン 8歳齢 オス(去勢手術済み)

 

 

【 過去に他院でFIPと考えられる状態に対して治療を行い、寛解から約8ヶ月が経過していました。 今回、「やや食欲が低下している」とのこと 】で来院されました。

 

 

◆◆ 検査所見

 

■ 画像検査にて腹水の貯留を確認。

 

■ 血液検査では

 

・ アルブミン低下

・ グロブリン低下

が認められました。

 

■ また、超音波検査では小腸壁の肥厚も確認されました。

 

 

 

◆◆ FIP再発の可能性について

 

■ 腹水の存在と既往歴から、まずFIPの再発が疑われました。

 

■ しかし、FIPでは一般的にグロブリンの上昇がみられることが多いのに対し、
本症例ではアルブミン・グロブリンともに低下していました。

 

■ この所見はFIPとしては非典型的であり、別の原因を考える必要がありました。

 

 

 

◆◆ 腹水の性状

 

■ 腹水検査では、分類すると『変性漏出液』の所見でした。

 

■ FIPでみられる高蛋白の腹水とは一致しない結果です。

 

 

 

◆◆ 低蛋白血症から考えるべきこと

 

■ 本症例では腹水がある上に、アルブミンとグロブリンの両方が低下しており、
蛋白喪失性腸症(PLE)が疑われる状態と考えました。

 

■ ここで重要なのは、
PLEはあくまで“病態”であり、原因疾患の特定が必要であるという点です。

 

 

 

◆◆ PLEの原因としての鑑別

 

■ PLEを引き起こす原因として、以下が挙げられます。

 

・ 消化器型リンパ腫

・ 炎症性腸疾患(IBD)

・ リンパ管拡張症 など

 

 

■ 本症例でも、小腸壁肥厚が認められていることから、
これらの消化器疾患が背景にある可能性を考えました。

 

 

 

◆◆ 検査方針について

 

■ 確定診断のためには内視鏡検査や生検が有用と考えられましたが、
今回は飼い主様のご希望もあり、内視鏡検査までは実施していません。

 

■ そのため、治療反応をみながら評価していく方針としました。

 

 

 

◆◆ 治療と経過

 

■ まずは治療的診断も兼ねて

 

・ 副腎皮質ステロイド内服

・ 食事をアレルギー治療食へ変更

 

 

を行いました。

 

 

■ その結果、約2週間後には
腹水は消失し、食欲も改善しました。

 

 

■ この反応から、『 炎症性疾患を背景としたPLEの関与 』が強く疑われました。

 

 

 

◆◆ 今回のポイント

 

■ 今回の症例で重要だったのは、

 

**「既往歴に引っ張られすぎず、病態から整理すること」**です。

 

 

■ FIPの既往があることで再発を強く疑う状況ではありましたが、

 

・ 低アルブミン+低グロブリン

・ 腹水の性状

・ 小腸壁肥厚

 

 

といった所見を丁寧に評価することで、
PLEという病態にたどり着くことができました。

 

 

 

◆◆ 今後について

 

 

■ 現時点では炎症性疾患を背景としたPLEが強く疑われる状態と考えていますが、
原因疾患の確定には至っていません。

 

 

■ 今後も再発や症状の変化に注意しながら、
状態に応じて追加検査も検討していく予定です。

 

 

 

 

獣医師 増田正樹

 

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