猫の伝染性腹膜炎(FIP)は、猫コロナウイルス(FCoV)感染によって引き起こされる免疫介在性疾患です。FCoVは以下の2つのタイプに分けられます。
弱毒の病原性腸コロナウイルス
猫伝染性腹膜炎ウイルスです。
猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIP)はFECVが体内で突然変異をおこし、強毒性のウイルスになると言われております。発症した猫のほとんどが死亡する、【致死性の高い病気】です。
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【担当獣医師:高橋、天野、増田】 電話番号:046-274-7662
FIP診療申し込みフォーム
2023.05.31 FIP専門治療センター
↑ 上の写真は、左がウェットタイプ、右がドライタイプのFIP猫ちゃんです。★ 左は、お腹が膨れています。★ 右は、眼が濁っているのが分かると思います。 ぶどう膜炎と言います。 参照サイト:https://…
2023.05.24 FIP専門治療センター
猫ちゃんにとって、FIPにならない事がとても大切です。★ 今は、感染したとしても、治せる時代になりました。★ 消化器の運動が止まると、命が危険ですので、FIPは早期発見早期治療が原則です。 猫 ノ…
2023.04.16 FIP専門治療センター
猫がFIPと言う病気になって、腹水が溜まってしまった症例です。★ 当院は、この腹水が、どんどん減ってくる治療を当院は行っています。 参照サイト:https://bit.ly/41uJXgH ※ 当院の実績: FIP治癒率 初期~…
2023.03.15 FIP専門治療センター
↑ 上の写真は、私達が加盟しているISFM国際ねこ医学会が配信しているFIPの情報です。・■ 右のお腹が大きなネコちゃんから、左の試験管の中にあるような黄色の液体が抜けました。・■ この液体中に、PCR検…
2023.01.29 FIP専門治療センター
↑ 上の写真は、左がウェットタイプ、右がドライタイプのFIP猫ちゃんです。★ 左は、お腹が膨れています。★ 右は、眼が濁っているのが分かると思います。 ぶどう膜炎と言います。 参照サイト:https://bit.ly…
お腹や胸に水が貯まる〝ウェットタイプ〟と、内臓に肉芽腫を作る〝ドライタイプ〟、その混合タイプの3つに分けられます。
1歳未満の比較的若い猫や、8歳からのシニア猫が発症することが多く、ドライタイプに比べウェットタイプは非常に進行が早いため、発見から10日ほどで急死してしまうケースもみられます。
ウェットタイプ | ドライタイプ | 混合タイプ |
---|---|---|
腹水・胸水の貯留、黄疸、発熱、食欲低下、貧血、嘔吐、下痢、腹水では腹囲膨満、胸水では呼吸異常が見られることが多いです。 | 発熱、貧血、内臓の肉芽腫性炎による症状(てんかん発作、腎不全、肝不全、消化器症状、ブドウ膜炎) | 腹水・胸水、腹部臓器に肉芽腫のどちらの特徴もある症状。 |
ウェットタイプ |
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腹水・胸水の貯留、黄疸、発熱、食欲低下、貧血、嘔吐、下痢、腹水では腹囲膨満、胸水では呼吸異常が見られることが多いです。 |
ドライタイプ |
発熱、貧血、内臓の肉芽腫性炎による症状(てんかん発作、腎不全、肝不全、消化器症状、ブドウ膜炎) |
混合タイプ |
腹水・胸水、腹部臓器に肉芽腫のどちらの特徴もある症状。 |
猫腸コロナウイルス(FECV)が、猫伝染性腹膜炎ウイルス(FIPV)に突然変異すると考えられております。
その突然変異を起こす原因は、実際のところよく分かっておりません。
健康診断として、コロナウイルスの感染の強さを検査することができます。
複数回、血液検査を行い、高い値が続くようなら、リスクがある子として考えていきます。
等です。
ストレスをなるべくかけない飼育を心掛けるほか、他の猫たちとの接し方にも注意してください。
FIPの診断は症状だけで判断することは困難です。 複合的に診断を致します。
血液検査では肝酵素値や尿窒素、クレアチニン値の上昇、高タンパク血症(高グロブリン血症)や急性期蛋白(SAAやα1-AGP)の上昇を認めることが多いです。
他にも合わせて、レントゲン検査や超音波検査にて腹水や胸水を確認することができます。
また腹水や胸水がある場合は、FIPウイルスの遺伝子量を測定する(PCR法)こともあります。
さらに各臓器の中にシコリを作る場合には、手術で切除し組織の病理検査を行うことで診断が出来る事があります。
診断にはこれらの検査と症状を組み合わせて行い、FIPの可能性を検討していきます。
既存の獣医学では、治療法は確立されていません。
ステロイド剤など免疫抑制剤を中心に症状の進行を緩やかにしたり、延命を目的とした治療になります。
高齢猫において、ステロイドの高用量投与や、インターフェロンという免疫調整作用のある注射を定期的に打つことで、症状の改善が見られたという報告があります。
しかし、それらは根治的な治療でないために、完治は望めません。
治験研究段階なので薬品名を出す事は控えますが、通常【既存の治療方法では、FIP症例の30日間生存率が18.2%】であったものが、【新治療法では、同じく30日間生存率が84.2%】となった、という研究報告があります。
FIP専門外来をご希望の方は、お電話にてお問い合わせいただくか、下記「FIP診療申し込みフォーム」ををご記入ください。
【担当獣医師:高橋、天野、増田】 電話番号:046-274-7662