【こんな症例も治りますシリーズ 655】 『 心因性の 猫の膀胱炎 』も 適切な診断と治療で治します

上のイラストは、ネコちゃんの特発性膀胱炎の断面図です。
★ 膀胱は、直接尿に組織がさらされないようにする内張りに保護層があり、その層はPSGAGという『特殊な糖タンパク質』で構成されています。
★ ストレスなどで、この層が壊れてしまうと、膀胱炎になりやすいのです。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3oYtssB

 

猫 日本猫 3歳 オス(去勢手術済み)

 

【 オシッコが赤い 】ということで来院されました。

 

 

◆◆ おしっこの色がおかしい場合は様々な病気が考えられます。

 

 

■ 単純なものでは泌尿器に異常が出る膀胱炎、腎臓病など、複雑なものでは筋肉や血液の病気など全身性の病気でもおしっこの色に異常が出る場合があります。

 

 

■ その中から、症状から優先順位が高いものの目星をつけて検査していくことになります。

 

 

 

■ 今回は膀胱の異常が疑われたため、尿検査と画像診断のレントゲン検査などを行い診断しました。

 

 

 

■■ 初期の検査を怠ると膀胱炎の原因が細菌性なのか、結石があるのか、ストレスなのかで治療が変わるため、治癒の遅延や病気の悪化につながってしまいます。

 

 

 

★ 3歳齢と言う若猫ですので、ストルバイト結晶という細かい尿石による膀胱炎を鑑別診断リストのトップに考えて診断作業をおこないますが、検査結果では、初期段階の検査で異常が見つかりませんでしたので、仮診断として『 特発性膀胱炎 』という人間の間質性膀胱炎に類似した病気と診断して、治療を開始しました。

 

 

 

■ 今回の『 特発性膀胱炎 』はストレスが原因の事が多いため、環境の改善とご飯の変更、サプリメントなどで迅速に改善することが出来ました。

 

 

 

 

■ 最初の検査はとても大切なので、体調不良の際はお気軽にご相談ください。

 

 

 

獣医師 冨田 浩平

 

 

 

Page Top