【こんな症例も治りますシリーズ 617】 『 基礎疾患がある 老齢犬の痒みの激しい皮膚病 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、犬の慢性皮膚病です。

■ なかなか治らない皮膚病は、基礎疾患や免疫力低下に注目して、診断していきます。

 

参照サイト:

https://00m.in/hZq2d

 

犬 ラブラドールレトリバー 14歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 半年前に発症した膿皮症が治療してもなかなか治らない 】という事で来院されたワンちゃんです。

 

 

 

◆◆ 『 今まで通われた2軒の動物病院では、抗生剤、ステロイド剤、その他痒み止めなどを使用していましたが、なかなか痒みが治らず、特に夜間眠れないのがかわいそうでなんとかしてあげたい 』との、飼主様のお気持ちでした。

 

 

 

■ 皮膚の湿疹は全身にわたり、皮膚が硬くなる苔癬化を起こしていました。

 

 

■ 14歳という高齢のせいか、動きも緩慢に見えました。

 

 

 

■ 経過が長いので一般血液検査、甲状腺ホルモン測定、ACTH刺激試験、細菌培養、薬剤感受性試験をさせてもらいました。

 

 

 

 

■■ 結果、甲状腺機能低下症、アジソン病(副腎皮質機能低下症)があることが分かりました。

 

 

 

 

★ また経過が長く高齢ということもあり、酸化ストレス度を測る『 FREE 』という検査をさせてもらいました。

 

 

 

★ 結果からは、酸化ストレスに対する防御力はかなり低いことが分かりました。

 

 

 

■ 治療は、足りないホルモンを薬剤で補い、免疫力アップのためにオゾン注腸療法、消毒、薬浴、保湿剤の塗布をおこなったところ、1週間後の再診時には痒みはかなりおさまり、夜眠れるようになったとお話してくださいました。

 

 

 

 

■ 食事アレルギーの疑いもあるので、今後は処方食への切り替えをおすすめしたいと思います。

 

 

 

 

獣医師 新井澄枝

046-274-7662

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