【こんな症例も治りますシリーズ 599】 猫の『 ふらついたFIP症状 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、左がウェットタイプ、右がドライタイプのFIP猫ちゃんです。
★ 左は、お腹が膨れています。
★ 右は、眼が濁っているのが分かると思います。 ぶどう膜炎と言います。

 

 

参照サイト:

https://bit.ly/3yzbEtv

 

猫 ミックス猫 1歳 メス(未避妊手術)

 

 

【 2ヵ月前から腰がふらついてきた 】という事で来院されました。

 

 

 

◆◆ 来院時、食欲はありましたが、発熱していて、眼の炎症を他院さんで治療中とのことでした。

 

 

■ 血液検査の結果、貧血と血小板減少、総蛋白の上昇(高グロブリン血症)が見られました。

 

 

■ また、エコー検査でお腹の中のリンパ節が大きくなっていることも分かりました。

 

 

 

■ これらの所見から、猫伝染性腹膜炎(FIP)が疑われました。

 

 

 

 

 

 

◆◆ 先月のブログでFIPミックスタイプについて紹介させていただきましたが、今回はドライタイプの疑いです。

 

 

 

 

■■ ドライタイプはウェット、ミックスタイプと異なり、病気の進行が緩やかで気付きにくいことが特徴です。

 

 

 

■ 今回の飼主様もまさかFIPとは思われていませんでした。

 

 

 

■ FIPの診断にはRT-PCRが重要ですが、結果が出るまでに時間がかかりますので、病状はどんどん進行してしまいます。

 

 

 

◆◆ 今回も結果を待っている時間はありませんでしたので、まず治療を優先し、FIP治療薬の飲み薬を1週間分処方しました。

 

 

■ すると1週間後には発熱も下がり、少しフラツキは残ったものの、初診時とは異なりすっかり元気になりました。

 

 

■ その後、現在も治療中ですが、血液の症状は改善し、ふらつきも無くなり、お腹の中のリンパ節も小さくなりました。

 

 

■ 前回と同様に、ここで油断してしまうと再発の恐れがあります。

 

 

 

■ 3カ月間はしっかりお薬を飲んでいただくことになります。

 

 

 

■ 今回紹介させていただいたFIPドライタイプは分かりづらい病気です。

 

 

 

■ 神経症状や眼の炎症で気になることがあれば、ご相談ください。

 

 

 

 

獣医師 天野雄策

 

Page Top