【こんな症例も治りますシリーズ 593】 犬の『 小葉性眼窩腺腫 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、顔のCT画像です。 中央部分は、脳です。 上方に突き出ている円形部分が、眼球です。

■ 左右対称に円形のものがありますが、右側が左目です。

■ その左目の周囲に不整形の腫瘍が見えます。

■ この症例では、眼球の後方に拡がっている腫瘍の圧迫像があります。

 

参照サイト:

https://00m.in/Si8W4

 

 

犬 トイプードルとチワワの ミックス犬 13歳 メス(避妊手術済み)

 

 

【 トリミングの後に目が腫れている事に気付いた 】という事で来院されました。

 

 

◆◆ 初診時には、眼球に異常がなく、目の周りが腫れていたのでので、どこかにぶつけたのか、もしくは擦ってしまったのかと思いました。

 

 

 

■ エリザベスカラーを着けて、消炎剤を服用してもらいましたが腫れは引きませんでした。

 

 

 

■ まぶたの内側が腫れているので、麻酔をかけて細い針を刺して細胞診検査をしました。

 

 

 

■ 細胞診検査の結果は、『 涙腺などを思わせる上皮性細胞の集簇が観察される 』というものでした。

 

 

 

 

■ すなわち、『 涙腺などに由来する腫瘍性変化である可能性が高い 』とのことでした。

 

 

■ もし悪性腫瘍であれば転移していることも充分考えられるので、全身の精査また腫瘍の浸潤(広がりや転移状態)を見るために、CT検査をした上で、病理組織検査を行うため『 しこりの摘出手術 』を行いました。

 

 

 

 

■■ 病理組織検査の結果は、『 小葉性眼窩腺腫という良性腫瘍である 』ことがわかり、ホッとしました。

 

 

 

 

■ 飼い主様からも笑顔を見せていただけて嬉しかったです。

 

 

 

 

★ この腫瘍は、外科で完全に取り切ることが困難で、再発することも多いようです。

 

 

■ 今後は再発に注意しながら、今回の血液検査で判明した基礎疾患をしっかり治療サポートしていきます!

 

 

獣医師 新井澄枝

 

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