【こんな症例も治りますシリーズ 539】 猫ちゃんの『 神経症状を伴う糖尿病 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、糖尿病の主な症状リストです。
体重増加と体重減少
食欲増加
持続的な喉の渇きの増加
排尿の増加
無気力
嘔吐
★ その他に、以下の症状もあります。
後肢の神経損傷
グルーミングの欠如
細菌性皮膚感染症

 

参照サイト:

https://bit.ly/3dWZIda

 

猫 日本猫 14歳 オス(去勢手術済み)

 

 

【 歩き方がおかしい 】ということで来院されました。

 

 

◆◆ この子は、3日前から歩いている時に後ろ足がよろめくようになりました。

 

 

■ 飼い主さまはよく思い出してみると、以前のような活発さが少しずつ無くなってきて、加齢によるものかな?と考えていたそうです。

 

 

■ この子は血液検査、尿検査などの結果から『 糖尿病 』と診断されました。

 

 

■ 飼い主様に改めて聞いてみると、水を飲む量も非常に増えていたそうです。

 

 

 

■ ネコちゃんの糖尿病は、大きく分けて2つのタイプがあり、食事性の場合とインスリンの生産が足りない性の場合があります。

 

 

★ まず、その見極めが大変に重要です。

 

★ また、この子は『 ケトン体がカラダに溜まっている糖尿病でもなかった 』ので、最初に上昇している血糖値を下げる事から始まりました。

 

 

 

 

■ 猫の糖尿病の治療は、主に食事を調整することと、自宅でインスリン注射をすること、になります。

 

 

★ 飼い主様に注射の仕方を練習していただき、インスリンの投与量を厳守して家庭内での治療を始めました。

 

 

★ インスリンの投与量は慎重に決める必要があるので、頻繁に通院、時には入院もしてもらいました。

 

 

■ そして、糖尿病はなんとか寛解しました。

 

 

■ しかし、足のふらつきはなかなか治りません。

 

 

■ 他の病気も疑い検査をしたのですが、何も異常はなく、糖尿病が寛解して1か月してほどから急に良くなりました。

 

 

★ きっと、脳神経や末梢神経へ長期間高血糖が影響する事で、神経症状が出ていたのだと思います。

 

 

 

★ 特に、後肢の神経損傷や、しびれている部位の舐性・自咬性皮膚炎なども糖尿病は関係しますので、フラツキと言う症状は関連症状として理解できます。

 

 

■ 糖尿病は、足のふらつきよりも先に、お水の過剰な摂取と排泄の症状が出ることが、標準的なパターンです。

 

 

★ 高齢になると、多くの病気が重複して発生する事があります。

 

 

■ これらの症状に心当たりの方は、当院までご相談ください。

 

 

 

 

獣医師 落合勇吏

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