【こんな症例も治りますシリーズ 531】 ハムスターの『 心臓病 』も 適切な診断と治療で治します

上の写真は、ハムスターのレントゲン写真です。
■ スダレのような肋骨の中(胸部)を注目して下さい。
■ 本来は、黒い部分が多くあるのが標準ですが、白い部分が多いですね。
■ これは、心臓が大きくなり、肺水腫が起きている『呼吸が苦しい状態』のレントゲンです。

 

 

ゴールデンハムスター 2歳 オス。

 

 

【 3日前から食欲がない、呼吸が荒い 】ということで来院されました。

 

 

 

◆◆ 身体検査では、かなり痩せ気味で、努力性呼吸がみられます。

 

 

■ レントゲン撮影を行なってみると、心臓の拡大と、それに伴う気管支の挙上が見られ、肺野も真っ白になっています。

 

 

 

■ 心臓疾患による肺水腫が疑われますが、状態も悪く、心臓超音波検査は行わない事としました。

 

 

 

 

 

 

 

■■ 心原性肺水腫を考慮した治療ですが、酸素療法が必要なため、入院としました。

 

 

■ 内服で利尿薬、心臓薬を行います。

 

 

 

■ 体調をみつつ、強制給餌を行ったところ、3日目で酸素ケージから出ることができました!

 

 

■ 一般的には、ハムスターの心原性肺水腫はかなり予後(よご:その病気がたどる経過と結末に関する、医学上の見通し)が悪いのですが、1ヶ月たった今も元気でいてくれています。

 

 

 

■ これからも慎重に経過を見ていきたいと思います。

 

 

 

 

獣医師 増田正樹

 

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