【新 当院の特徴ある医療シリーズ 14】 治りにくい仔犬の骨折 も 効果的な治療方法で治します。

成長期の創外固定術のレントゲン像です。 整復が上手くいっているので、骨折線が分かりにくいです。

 

参照サイト:

https://bit.ly/2ObaMWP

 

■■■ 仔犬の骨折 ■■■ 

 

 

■ 近ごろのコロナ禍、ステイホームで自宅で過ごされる方が多くなり、ワンちゃんの飼育頭数が増えております。

 

■ 小さいワンちゃんを飼う時に、1番に注意すべき事は外傷でしょう。

 

■ 高い所から落ちたとき、あるいはフローリングで遊んでいて大きく滑った時、上手く着地がとれない時などは、まだしっかりとした骨格を持っていない仔犬は、容易に骨折してしまいます。

 

■ 特にトイプードルやポメラニアンといった人気犬種は骨が細く、骨折しやすいです。

 

 

★ 骨折の可能性がある場合は、まずはレントゲン検査を行います。

 

★ レントゲン検査で骨折部位が確定し次第、治療を選択します。

 

 

■■■ 骨折の場合は、手術が多くの場合適応になり、次のような方法があります。

 

★ ギプス固定、プレート固定(内固定)、創外固定。

 

 

■ 今回は、当院でよく行う、【 創外固定手術 】をお話しさせて頂きます。

 

■ 創外固定とは、ネジ付き等の手術用の金属製ピンで、皮膚の外から骨を固定する治療法です。

 

★ この固定方法は、プレートで整復できないほどの複雑骨折、骨ラグスクリュー(ネジだけで骨を固定する方法)を挿入できない骨幹端、開放骨折や、成長板(***)のある若い仔犬などに用います。

 

*** 成長板とは、長管骨(腕や脚の骨など)の端部の近くにある軟骨の領域です。  仔犬の骨を伸ばす働きがあり、この働きが止まると、身長もそれ以上伸びません。

 

 

 

■ 仔犬の骨折の場合、長骨を強く固定してしまうプレート固定だと、逆に骨が弱くなってしまったり、成長が止まってしてしまう場合もあります。 そのため、当院では仔犬には創外固定を選択する場合が多いです。

 

■ また創外固定は、骨折部を切開しなくてよく、負担が少なく、骨の治る具合を見て固定の具合を調整する事も可能です。 治療後には、インプラントが残らないなどと言ったメリットもあります。

 

 

◆◆◆ 当院には、手術中にレントゲンが撮れる【Cアーム】(手術中にクライアントの身体内部の骨、臓器、血管などを観察するためのX線透視診断装置)があるので、骨折した骨を正しい位置に確認しながら整復が出来ます。

 

■ 逆に、創外固定は皮膚からピンが出ている事になるので、外見が悪かったり、外で過ごすワンちゃんや猫ちゃんには不向きだったりと言ったデメリットもあります。

 

■ 骨折の評価を正しく行い、その子にあった治療法を、相談の上選択させて頂ければと思います。

 

 

★ 当院は、手術用プレートを用いた内固定術も手術可能ですので、ご安心下さい。

 

◆◆◆ 何かお困りでしたら、ご相談下さい。

 

 

獣医師 増田正樹

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