【こんな症例も治りますシリーズ 398】 ワンちゃんの治りにくい結膜炎 別に原因があった?! も適切な診断と治療で治っています

シーズーです。 目の周囲が赤くなっているのが分かりますか?  痒いので、掻いてしまいます。すると、目まで搔いてしまうのですね。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3plg4go

 

シーズー 3歳 オス(去勢済) です。

 

 

【 白眼の赤みが治らない 】とのことで来院されました。

 

 

■ 飼主様からお話を伺ってみると、眼の白いところが赤くなって、3か月間。 眼科専門の動物病院にも通ってみたけれども、なかなか症状が治らないことから、ホームページを見て当院で一度診てもらうことにしたとのことでした。

 

■ 飼主様にお話しを伺ってみると、眼科専門の動物病院で詳細な検査をしてもらっても特に原因となる疾患は見当たらないことから、結膜炎と診断され、処方されたお薬は抗炎症作用と粘膜を保護する目薬だけとのことでした。

 

■ シーズーなどの眼が突出した短頭種では、物理的刺激や顔に吹き付ける風に対する反応として、結膜炎が生じ、眼が充血することがあります。 この他、結膜炎の原因としては、細菌・真菌・ウィルスなどの感染の他、アレルギーによっても炎症が起こります。

 

 

■ さて、当院でも一応眼科検査を行いましたが、眼そのものには特に異常は見られませんでした。

 

 

 

◆◆◆ ただ、身体検査で、眼の周りだけでなく、鼻、口の周りや耳の中が赤みがかかっていたため、アレルギー試験を実施したところ、牛肉に対して反応する可能性が診断されました。

 

■ 数日後、来院いただきアレルギー試験の結果をお伝えすると、毎日、おやつとして牛肉のジャーキーをあげていたとのことでした。

 

■ さて、このワンちゃん、あの日以来おやつは禁止となり、お散歩から帰ったら、必ず眼薬を指していたところ、眼の充血がなくなったと嬉しそうに飼主様が話して下さいました。

 

 

■ どうやら物理的な刺激によるものだけでなく、牛肉に対するアレルギーによって結膜炎が生じていたようです。

 

 

 

◆◆◆ 動物病院あるある ~~~

 

 

■ このブログを読まれて、あれ?! 以前も似たような結膜炎のブログ記事を見たような・・・

と思われた方もおられるかもしれません。

 

⇒ そうなのです。 『 動物病院あるある 』なのですが、似たような病気が続けて来院する事が多いのです。

 

前回は、【こんな症例も治りますシリーズ 377】 単純ではない複雑な原因の犬の結膜炎~、と言う題名で『豆腐』が原因のアレルギー性皮膚炎が原因だった結膜炎を書きました。

https://bit.ly/2LZztFj

 

 

★ 眼だけに注目して、眼の病気を治そうとしても難しい、と言う典型的な症例の御紹介でした。

当院は、POMR式診療という、最も正しい診断ができる方法を採用しておりますので、診断に見逃しが少ないです。 ご安心下さい。

 

■ 気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

 

獣医師 泉 政明

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