【こんな症例も治りますシリーズ 396】 鋭利な異物の誤食は、内視鏡? 開腹手術? も適切な診断と治療で治っています

内視鏡には、ただ覗くだけでなく、治療するための先端が各種あります。

 

参照サイト:

https://bit.ly/2LWcZVu

 

犬 ラブラドール 2才 雄

 

【 朝早く、ケージの針金部分を食べてしまった 】という事で来院されました。

 

 

◆◆◆ ワンちゃん、ねこちゃんは、特に、何に対しても興味の強い若い年齢のうちは、遊んでいるうちに様々な物を口に含み、時に食べてしまいます。

 

 

■ このワンちゃんにレントゲン撮影検査を行なってみると、胃の中には鋭利な形の針金がしっかりと写っていました。

 

■■ 金属異物は、消化出来ないのはもちろんですが、鋭利な部分が胃や腸を傷つけてしまったり、時には、金属の種類によってはアレルギーや中毒を起こす場合もあります。

 

■ なるべく早く、体外へ取り出す事が必要です。

 

■■ まずは、薬剤を静脈注射し、吐かせる治療を行いました。

 

■ 数回気持ち悪そうにはしますが、嘔吐はしませんでした …

 

■■ そうなると麻酔をかけて、処置が必要です。

 

 

 

★ 胃に異物があるうちは、内視鏡を用いての除去が有効です。 腸に流れる、もしくは胃の内容物に埋もれている場合は開腹手術が必要になります。

 

★ 全身麻酔をかけて、内視鏡を胃の中にいれてみると…

 

★ 内視鏡カメラの前方に針金を目視出来ました! 把持鉗子というワニの口の様な先端が付いている【 内視鏡用の吊り出し棒 】で、器用に異物をしっかりとつかみ、食道を傷つけないように取り出せたら成功です。

 

 

★★★ 予めレントゲンで形状と数を確認してありますので、無事に全て同じ形をした針金を取り出す事ができました。

 

 

 

■■ 当院では内視鏡記録装置を一新し、写真だけでなく、録画にも対応した素晴らしい新システムにしました。

異物の除去だけでなく、胃や小腸、大腸の検査も記録を撮りながら行う事が出来ます。

 

◆◆◆ ぜひ、当院の新システムの内視鏡治療をご活用下さい。

 

獣医師 増田正樹

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