【こんな症例も治りますシリーズ 389】 フラツキ症状があり、原因に思い当たる事もあると言う・・・ワンちゃん も 適切な診断と治療で治します

ワンちゃんにとって、与えると中毒になってしまう食物リストです。 ご注意ください!!!

 

参照サイト:

https://bit.ly/2Lfd5H6

 

犬 チワワ 3歳2か月 オス(去勢手術済み)

 

【 ある日の遅めの夕方に、犬がフラつく 】と言う事で来院されました。

 

 

■ フラツキは、通常であれば、脳障害などを疑いますが、今回の場合は全く【 通常では考えられない原因 】でした。

 

★★★ 読者の皆様は、どのような原因だと思われますか???

 

 

 

 

 

 

 

 

■ 実は、【 ワインによる急性アルコール中毒 】だったのです。

 

 

■ 早めの夕方にお父様と晩酌を共にされたようで、口からはアルコールの匂いが…

 

 

■■■ この状態を診て、私達は次の事を考えました。 実は、この病状は【 救命救急治療 】を行わないといけない病期の、一つ前の段階だとプロとして覚悟しました。

 

■ アルコールは、脳障害による意識状態の変化だけでなく、ワンちゃん・猫ちゃんには腎臓や肝臓、心臓にも悪影響を与えます。

 

 

■ そこで、すぐに血液検査、尿検査、神経学的検査、レントゲン検査を行うのと同時進行に、次の事を行いました。

 

■ すぐに静脈点滴を始めると共に、麻酔をかけ、内視鏡を使って胃洗浄を行いました。

 

★★★ なぜ【 胃洗浄 】を行ったか、お分かりになりますか?

 

 

 

 

■ すでに、胃から小腸にワインは流れていると思いますが、胃の中にある食物に染み付いたアルコールを除去するためです。 とにかく、腸から吸収されていないアルコール成分を排除する。 これが目的です。

 

■ また、生のブドウや干しぶどうには、腎不全を起こす事が報告されています。 ワインの成分にも、同様の成分が入っており、学術的な報告は見かけ無いものの【急性腎不全】への注意は必要だと思います。

 

 

■ 激しいアルコール中毒ですと、血液透析も必要になります。

 

■ 今回は、幸いにも静脈点滴に工夫を加えたことも功を奏したのか、翌日には元気になってくれました!

 

 

■ 晩酌をされる際には、お気をつけて下さい。 【 動物にアルコール類は、禁止! 】です。

 

★★★ 困られたら、当院に連絡をお願い致します。

 

 

獣医師 増田正樹

 

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