【こんな症例も治ります シリーズ307】 犬の異物の誤食 も的確な診断と治療でコントロールします。

 

 

参照サイト:

https://bit.ly/2kkJZsP

 

 

 

 

犬 9才0ヵ月 オス(未去勢)

 

【吐く。食べない。お腹が痛そう。キャンと鳴く。元気がない。】というワンちゃんです。

 

■ 検査を実施してみると、レントゲンで胃ガスが多量あり、超音波検査で胃腸を確認すると、異物が可能性として考えられました。

また、上記の主訴の場合に、犬では急変することが多い急性膵炎も鑑別疾患に入ります。

 

■ 細かくお話を伺うと、床に引くクッション製剤のマットを細かく砕いて食べたかもしれないということでした。

 

■ そのため、催吐処置およびバリウム処置を行う事で、胃腸内の異物を排泄させる治療を行いました。

また、急性膵炎の可能性も考え、入院下で点滴治療も行いました。

 

■ 催吐処置では、食べたものが胃内に停滞していたため、未消化物を吐き出しました。

バリウム処置を行うと、バリウムが胃腸を流れていく中で、細かく砕かれた異物が腸内を移動しているのが確認されました。

 

■ 数日後、バリウムと共に異物は全て排泄されました。

それに伴い、元気食欲も改善してくれました。

膵炎にしては、外部検査機関で調べる特殊検査の数値が異常に高く、経過を診ながら継続治療とさせていただきました。

 

■ 今の時期だと、「夏バテなのかな?と」食欲が低下しても様子を見てしまいがちですが、病的な食欲不振の場合もあります。

普段と違うことがあれば、早めに来院されてください。

 

獣医師 新美綾乃

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