【 こんな症例が治ります シリーズ 135 】  犬のマラセチア感染性外耳炎も 的確な治療で治します

 

 

 

 

 

参照サイト:

http://urx2.nu/q484

 

 

犬 4歳齢 オス(去勢手術済み) ボストンテリアです。

 

【 最近耳の臭いがひどくなった 】とのことで来院されました。

 

■ 耳を診ると、両耳に黒っぽいベタツキのある耳垢が沢山ついていました。

 

耳垢をスライドグラスに塗沫し染色処理をして顕微鏡で見ると、マラセチア(酵母様真菌・カビ)という菌が多数みられました。

 

■ マラセチアは皮膚表面の常在菌(カビ)ですが、湿った環境(皮脂が多いなど)や皮膚のバリア機能が低下した時に増殖し炎症をおこします。

 

■ 専用の洗浄液を耳道に入れて洗い流すと耳垢が沢山出てきました。 この処置を繰り返し、最後に炎症を取るお薬を入れました。

 

■ 一週間後は耳垢の量も激減していました。

同じように耳道洗浄をし、さらに翌週の診察では耳垢はほとんどなくなっていました。

臭いも無くなり、飼主様も劇的に良くなったと喜んでくださいました。

 

■ 今回は耳道洗浄だけで良くなりましたが症状がひどく、治りが悪い場合は抗真菌薬を飲んでいただく方が良い場合もあります。

 

■ マラセチア感染症は、シャンプー時の水が耳の中に残り発症することもあるので、シャンプー後は頭を振らせて耳の中の水を外に出させるようにするのも予防の一つです。

 

 

■ 耳が臭ってきたり、後ろ足で耳の後ろを搔くしぐさや、頭をしきりに振る場合は、外耳炎になっているケースが多いです。 早めに診察を受けてください。

 

獣医師 新井澄枝

 

 

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