【 こんな症例が治ります シリーズ 70 】 異物誤食 も 的確な治療で治します

 

 

 

 

 

 

ネコ 6歳 オス(去勢手術実施済み) です。

 

 【 5日前から吐き戻しが続いているというネコちゃん 】です。

 

 食欲はあり、ご飯は食べるけれども、食後に吐きもどしてしまうという事で来院されました。

 

 飼主様にお話を伺うと、元々【異物誤食(食べ物ではない物をたべてしまう)】をしてしまうという事でした。 ティッシュ・ペットシーツ・人の洋服等を、手当たり次第食べてしまうとの事です。

 

 お腹のレントゲンを撮ると、食後すぐに吐いてしまい胃の中には何も入っていないにも関わらず、胃が拡張している様子が見受けられました。

 

 状況的に考えても、異物が胃の出口に詰まっている可能性が高いと考えられたので、バリウムによる造影検査を実施しました。

 

 検査ではバリウムはスムーズに流れましたが、検査翌日にしたウンチの中を見ると、ほとんどが毛と繊維の様な物で占められていました。 これが胃の出口に引っかかっていたために、吐きもどしていたものと思われます。

 

 検査後は元気に食事を取ることができ、吐きもどすことも無くなりました。

 

 今回は、バリウムを流すことで溜っていたものを押しだすことが出来たので良かったですが、食べてしまった毛や繊維が胃の中で球状に固まってしまう事があります。 これを【毛球症】と言いますが、最悪の場合手術をして胃を切開しなければいけない事もあります。

 

 こうならない為にも、異物誤食をしないように日頃から気をつけてあげる必要があります。 お悩みの方は是非ご相談ください。

 

獣医師 斎藤隆太

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