【 こんな症例が治ります シリーズ 48 】 椎間板ヘルニア(重症例・グレード5) も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

イヌ 6歳 オス(去勢手術未実施) です。

 

 【 昨日から元気が無く、動きたがらないというワンちゃん 】です。

 

 触診してみると腰の背部に痛み(圧痛)があり、レントゲンでは胸椎の11番目と12番目の間隔が短くなっているのが分かりました。 その日は症状も軽度であったため、消炎鎮痛剤の内服と自宅でのケージレスト(ケージ内での絶対安静)をお願いし、症状が悪化する場合にはすぐに連れて来て頂けるようにお願いしました。

 

 数日後、後肢で立つことが出来なくなってしまった、という事で再来院されました。 神経検査では、初診日に比べて悪化しており、急激な変化が認められました。 そこで今度は緊急にCTを撮って頂き、その他の検査と総合的に判断して、一番重症の椎間板ヘルニア(グレード5)ハンセン1型と診断しました。

 

 この病気は排尿排便も全くできない状態になりますので、早期の判断が必要になります。

 

 即日、胸椎椎間板ヘルニアの手術を行う事にしました。

 

 腰椎に比べ胸椎の椎間板ヘルニアの手術は難しいのですが、椎間板の髄核と言う、突出して脊髄を圧迫した部分を丁寧に全て取り除く事が出来、無事終える事が出来ました。

 

 その後は、なんと手術を終えた次の日から後肢の反応が良くなり始め、鍼治療を中心としたリハビリを行っていくとみるみる回復していき、数日後には自力で後肢を動かして立てるようになって来ました。 約 1 か月後には歩行も出来るようになり、その後の御家庭でのリハビリのお陰でたいぶ良くなってきました。

 

 椎間板ヘルニアの手術というのは、必ずしも手術自体が成功したからといって自力で歩行できるまで回復するというものではないのです。 今回の成果は、いち早く異変に気付き手術を決断して下さった御家族のワンちゃんに対する愛が実を結んだ結果だと思います。

 

 改めて感謝申し上げます。

 

 獣医師 桃崎 昂 

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