【 こんな症例も治ります シリーズ 258 】 犬の肥満細胞腫 も的確な診断と治療でコントロールします。

 

 

 

 

参照サイト:

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犬 13歳4ヵ月 メス(避妊手術済み)

 

【 皮膚にデキモノが出来て、そこから出血している】との事で来院されたワンちゃんです。

 

■ 腫瘤を見てみると、表面は自壊(形が壊れている)しており、赤く腫れている状態でした。

 

■ そこで、腫瘤部の細胞診検査を行わせて頂きました。

細胞診とは、腫瘤に針を刺すことにより、腫瘤の性状のヒントを得る検査の事です。

 

■ その結果、【 肥満細胞腫 】という悪性の腫瘍であることが分かりました。

 

■ 肥満細胞は太っているワンちゃんにあるわけではなく、身体のさまざまな組織で免疫反応に関わっています。

 

■ 肥満細胞腫とは、炎症を引き起こす物質(ヒスタミン)を含んでいる肥満細胞が腫瘍化することです。 なので、腫瘤部に刺激を加えると、肥満細胞からヒスタミンが放出される結果、腫瘤部の周囲が赤く腫れたり、胃潰瘍を起こして吐き気・食欲不振・腹痛を起こすことがあります。

 

■ 肥満細胞腫の治療の第一選択は外科的切除です。

 

■ この腫瘍の嫌なところは、根を張るように浸潤するため、手術にて取り残しが出てしまったり、リンパ節転移(腫瘍細胞がリンパ節に入ってしまった状態)を起こしている場合には、抗がん剤治療も必要になってきてしまいます。

 

■ 腫瘍の取り残しが無いように、しっかりと切除する幅を確認したうえで手術を行いました。

 

■ 取り除いた組織は病理検査を行い、完全切除が確認されました。

 

■ そしてリンパ節転移も否定的でしたので、この子の場合は抗がん剤は行わず、定期的な転移チェックを行わせて頂く事としました。

 

■■ 犬の皮膚に腫瘤を見つけた場合は、今回のように悪性腫瘍の事もあるため、気付かれたら早めに動物病院に受診されてください。

 

獣医師 新美綾乃

 

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