【こんな症例も治りますシリーズ 583】 猫の『 特発性膀胱炎 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、
■ 膀胱の断面図です。
■ 膀胱の内側の膜は、尿にいつも接触している部分で、とても大切です。
◆ 猫の特発性膀胱炎は、人間の間質性膀胱炎に似ています。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3oYtssB

 

猫 ミックス猫 14歳 メス(避妊手術済)

 

 

 

【 今朝、血尿が出た 】とのことで来院されました。

 

 

 

◆◆ 来院前は黄色のオシッコが出たとのことでしたが、念のため尿検査とレントゲン検査をさせて頂きました。

 

 

 

 

■ レントゲン検査では特別な異常所見は見られませんでしたが、尿検査では潜血反応見られ、顕微鏡でのぞくと赤血球が見られました.

 

 

 

 

■ 検査結果から、細菌や結石は認められなかったことから、このネコちゃんは膀胱炎の中の【特発性膀胱炎】の可能性が高いと考えられました。

 

 

 

■■ 【特発性】という言葉は、【原因不明】という意味で、今回のように原因がはっきりしない膀胱炎の病名で使います。

 

 

 

 

 

■ 原因不明ではありますが、【特発性膀胱炎】の発症にはストレスが関与していると言われています。

 

 

 

※ 気候や食事、部屋の模様替えなど様々のストレスが潜んでいます。

 

 

 

※ 最近ではコロナ禍の影響で、お父さんの在宅勤務がストレスの原因だったこともありました。

 

 

 

 

■ ただ、今回のネコちゃんには思い当たるストレスの原因が判りませんでした。

 

 

 

 

■ それでも何がストレスの原因になるか判りませんので、念のためストレスを解消するサプリメントを処方したところ、数日で症状の改善が見られました。

 

 

 

 

 

 

 

■■ ネコちゃんの尿路疾患はよく知られていますが、そのうち尿路感染症や尿路結石症をおさえ、一番多く認められるのが【特発性膀胱炎】で6割を占めているという報告もあります。

 

 

 

 

※ 寒い時期は、猫ちゃんの泌尿器系の病気が増えます。 しかし、最近では尿閉という全くオシッコが出ない重篤な病気ではなく、特発性膀胱炎のような病気が多くなり、一年中発生していると感じます。

 

 

 

 

■ 今回のように、オシッコのことで気になることがあれば、お気軽にお尋ねください。

 

 

 

 

 

獣医師 天野 雄策

Page Top