【こんな症例も治りますシリーズ 575】 犬の『 膀胱の移行上皮がん 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、犬の膀胱の移行上皮がんエコー検査像です。

■ 写真の左側が頭側で、右側が尾側で膀胱の出口方向です。

■ 矢印の部分には、移行上皮がんがあります。

◆ 『 移行上皮がん 』が少しでも、尿の産生と流出の流れを止めた時には、腎臓など全身への悪影響が出ます

 

 

参照サイト:

https://bit.ly/3mebLqs

 

犬 ミックス犬 12歳 オス(去勢手術済)

 

 

【 2、3日前から頻尿で血も混じる。食欲もなくなってきた 】とのことで来院されました。

 

 

◆◆ 血液検査、尿検査、レントゲン検査およびエコー検査をさせていただきました。

 

 

■ 膀胱の中に腫瘤が見つかり、尿検査で潜血反応と、移行上皮細胞が見られました。

 

 

■ そして尿道カテーテルを用いて腫瘤から直接吸引採取して細胞を調べたところ、最終的に『 移行上皮癌 』であることが判りました。

 

 

■■ 移行上皮癌はワンちゃんの全腫瘍の約2パーセントの発生率と言われていて、意外と遭遇する機会の多い悪性腫瘍です。

 

 

■ 膀胱の出口付近に出来ると尿道が閉塞し、命の危険をもたらします。

 

 

■ また、転移しやすく、手術で取り除こうとしても他の臓器に容易に癌細胞が転移してしまうため、内科的治療が適応となることが多いです。

 

 

 

 

■■ 今回のワンちゃんの場合、腫瘍が膀胱の出口付近にあって、高齢であることもあり、飼主様も手術を希望せず、内科的治療を選択されました。

 

 

 

■ 一般的な内科的治療薬としてNSAIDsと呼ばれる非ステロイド系抗炎症薬の有効性が報告されているので、今回もこの薬を使うことにしました。

 

 

 

■ また当院の次世代医療で用いられる【オゾン療法】も取り入れることにしました。

 

 

■ オゾン療法は、オゾンを適切に体内に吸収させることで、免疫力をアップさせて、抗がん効果を高めることが期待されます。

■ さらに以前のブログでも紹介させていただいた、【サルベストロール】というサプリメントを使わせて頂きました。

 

 

 

■ 【サルベストロール】は正常細胞には無くて、がん細胞にだけ存在する遺伝子(CYP1B1遺伝子)を利用して、副作用が無い状態で、がん細胞だけを壊す事が出来るサプリメントです。

 

 

■■ 今回の治療を開始することで、頻尿、食欲が改善し、楽しくお散歩できるようになりました。

 

 

 

■ 今回の症例に限らず、他の癌にも【オゾン療法】や【サルベストロール】は応用可能です。

 

 

 

■ 何かお困りのことがございましたら、当院までご相談ください。

 

 

 

獣医師 天野雄策

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