【こんな症例も治りますシリーズ 543】 猫ちゃんの『 血便 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、
■ カンピロバクター ジェジュニ菌の3Dのイラストです。
★ らせん型をしている細菌です。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3TP4DN2

 

猫 1歳 メス(避妊手術済み)

 

 

【 ときどきウンチに血が混じることがある 】ということで来院されました。

 

 

◆◆ 糞便検査を実施したところ、顕微鏡でたくさんの『 らせん菌 』が見られました。

 

 

■ 糞便内の『 らせん菌 』は、正式にはカンピロバクター菌といい、らせん状の形態をしていることからそう呼ばれています。

 

 

■■ 原因は、カンピロバクター菌に汚染された食品や水、感染した動物の排泄物等と接触することで感染します。

 

 

 

■ 感染はしても症状を表わさないことが多いのですが、ストレスの多い環境、免疫力が低下しているときや抵抗力の低い子犬・子猫で発症することがみられます。

 

 

 

■ 症状は、粘液性の下痢、血便、腹痛、嘔吐などの消化器症状が出ます。
また、発熱や脱水を伴う場合もあります。

 

 

■ 治療は自然に治癒することもありますが、状況にあわせて整腸薬や抗菌薬を使います。

 

 

■ しかし、多くの症例では、下痢や嘔吐を伴い脱水症状がみられので、輸液などで体内の水分を補う共に、殺菌した時に生じる毒素をデトックス治療をします。

 

 

 

◆◆◆ このネコちゃんは幸い重い症状は見られなかったので、整腸薬で改善されました。

 

 

 

■ またこのご家庭では他に2匹のネコちゃんを飼われていて、検査してみると2匹共にたくさんの『 らせん菌 』が見られましたので、同時に整腸剤を処方しました。

 

 

 

◆◆ カンピロバクター菌は人にも感染し、食中毒を引き起こすので、ご高齢の方や、赤ちゃんのいるご家庭では注意が必要です。

 

 

 

獣医師 天野

 

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