【FIP専門治療センター】 無料FIP治療薬プロジェクト / 皆さんにも役立つ『 飼主様が早めに気付いたことで 』 当院のFIP治療で著効したネコちゃん(その10)

↑ 上の写真は、FIPによる神経学的徴候を示す猫の頭部CT画像(造影後)です。
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1)正中矢状面像を再構成したものです。
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2)白矢印 = 全般的な脳室拡大の所見があり、髄液流の変化/閉塞を示唆します。
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3)緑矢印 = FIP猫では脳室の内層の均一な造影増強が時折見られます。
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4)黄矢印 = この猫では脳室の拡大が頭蓋冠内容物の容積増加につながっています。
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5)この猫ちゃんは小脳円錐状化を呈しており、これは『生命を脅かす所見』です。
参照サイト:
https://00m.in/IhAgb
## 最初に、FIPで悩まれている飼主様で、相談や治療をお望みの方は、
電 話: 046-274-7662(代表)
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■■■ 10回連続で 『 当院が FIP(猫伝染性腹膜炎)専門治療センターだったので、早めに診断出来て良く治った 』ネコちゃんを紹介しましょう。 今月の紹介症例です。
★ 実は、何度も書きますが、当院が優れていたのではなく、皆様にも知っておいていただきたい『 飼主様の機転の利かせ方 』ポイントを紹介します。 このポイントは、意外と盲点です。 正解は、最後までお読みください。
◆◆◆ 猫のFIPに伴う『 てんかん重責発作を克服 』した症例 |スコティッシュフォールドの回復記録
【症例紹介】
猫、 スコティッシュフォールド猫、 6カ月齢、 オス(去勢手術済み)
【本症例のポイント】
■ 猫伝染性腹膜炎(FIP)は、若齢の猫に多く見られる致死的なウイルス疾患で、近年では抗ウイルス薬の登場により治療が可能になってきています。
■ しかし、まれに神経症状を伴う『 神経型FIP 』を発症することがあり、その場合は発作や意識障害を伴い、命に関わることもあります。
■ 今回は、FIPによる重責発作(ケイレンが繰り返し止まらない状態)を呈した6ヶ月齢のスコティッシュフォールドが回復した症例をご紹介します。
★★★ 『 他院様で食欲減退、発熱からFIPの診断があり、ケイレン発作が多くなってしまった 』とのことで、来院されました。
※ 1ヶ月ほど前から発熱と食欲不振が続き、他院様でFIP(猫伝染性腹膜炎)と診断されていました。
その後、『 けいれん発作が頻発(重責発作) 』し、夜間救急病院で対処療法を受けましたが、症状が改善しないため当院を受診されました。
【 来院時の状態と検査結果 】
■ 来院時は、部分発作を繰り返しており、意識レベルが混迷していました。
■ 複数種類の抗けいれん薬を注射し、発作のコントロールを試みるとともに、FIPの神経型を強く疑い、注射タイプのFIP治療薬を併用開始しました。
■ 食欲がなく経口摂取が困難なため、経鼻食道カテーテルを留置し、必要な栄養管理と水分補給を行いました。
【 治療経過 】
■ 発作に対する薬物治療とFIP治療薬の併用を続けた結果、3日後には発作のコントロールが可能となり、流動食を自力で受付けて飲み込めるようになりました。
■ その後、症状が安定し、退院しました。
■ 現在は自宅での内服治療を継続しながら、経過を慎重に観察しています。
【 神経型FIPとは? 】
■ FIPは『 ウェットタイプ 』、『 ドライタイプ 』、『 混合タイプ 』に分けられますが、『 中枢神経に炎症が及ぶタイプを“神経型FIP” 』と呼びます。
■ 脳や脊髄に炎症が生じるため、けいれん発作、ふらつき、眼振、意識障害などの神経症状が現れることがあります。
■ 神経型FIPは従来、予後不良(治療をしても治らない)とされていましたが、抗ウイルス薬などの抗FIP薬の登場により、回復例が増えています。
【 まとめ 】
■ 今回の症例では、FIPによる神経症状から重責発作を起こしたスコティッシュフォールドが、集中的な対症療法とFIP治療薬の併用で回復しました。
■ 早期の診断と適切な治療介入が、命を救う鍵となります。 ★★ 今回の飼主様の機転の良さは、『 てんかん発作に気付いて 』 来院された事です。
■ CT画像で診ると、脳にはFIPコロナウイルスによって相当なダメージ(障害)が起きています。 今後も神経症状の再発が起きないように、観察していく必要がありますが、神経型FIPから回復が出来たことは大いに評価できる事だと思います。
※ 無料の治験薬では、このタイプは治せない可能性が高いですが、別系統の『ウイルス複製障害を起こす抗ウイルス薬』であれば、難治性でも治しやすいという事です。
※ ピンと来たら、当院の【FIP専門治療センター】 にご連絡下さい。
電話046-274-7662(代)
獣医師 増田正樹
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