【こんな症例も治りますシリーズ 612】 麻酔がかけられない『 高齢猫の 歯周病の痛み 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、猫の重症の歯周病です。

■ 左側が鼻です。

■ それぞれの歯の丈が長くなっているのが分かりますか?

■ これは、歯を支えている顎の骨が溶けてしまって、歯の上部の歯冠部だけでなく、歯根部まで見えてきているので、歯の丈が長く見えるのです。

 

参照サイト:

https://00m.in/FINhA

 

猫 ミックス猫 21歳 メス(避妊手術済み)

 

 

【 顔が腫れた 】という事で来院されたネコちゃんです。

 

 

◆◆ 目の下が腫れていて目がしっかり開かない様でした。

目の下の腫れは柔らかく、液体が入っている様でした。

 

 

 

 

■ 口を開けると臼歯に歯石がひどく付着し、周囲の粘膜は赤く腫れていました。

レントゲンで確認すると、歯槽骨という歯の根っこを支える部分の骨が溶けていました。

 

 

 

 

■ 目の下の皮膚に針を刺して、吸引して膿を出来るだけ排出しました。

 

 

 

■ 本来なら歯石除去及び抜歯が必要ですが、21歳という高齢なため、抗生物質の投与と『 口腔内の免疫力を上昇させる外用薬 』の口内塗布をしました。

 

 

 

■ この外用薬は、免疫担当細胞を活性化し免疫の調節をするのと同時に、歯周病の病原性細菌を減らして歯肉炎を改善してくれるお薬です。

 

■ その後は腫れも治り、食欲もしっかりと出てきました。

 

■ 普段から歯磨きに慣れておくと、歯石がつきにくくなります。

 

■ 痛みがなく健康で長生きするには、『 猫ちゃんの歯磨き習慣 』も重要です。

 

 

 

獣医師 新井澄枝

 

Page Top