【こんな症例も治りますシリーズ 605】 ウサギの『 食滞・胃潰瘍・消化管閉塞 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上の写真は、ウサギさんの腹部のレントゲン像です。

■ 左が頭方向で、右が尾方向です。

■ 画像の左に黒い楕円形の部分がありますが、これは胃内にガスが溜まっている状態です。 消化管内閉塞や胃潰瘍も疑われます。

 

参照サイト:

https://00m.in/GP8tG

 

ウサギ 2歳半 オス(去勢手術 未実施)

【 3日前から便が小さくなり昨日からは食欲がほとんどない 】という事で来院されました。

 

 

◆◆ 早速レントゲン撮影をしたところ上腹部には泡状のガスが見られ、下腹部にはガスも内容物も何も見られないという異常所見でした。

 

 

 

■ 消化管が動いておらず、胃内にガスが溜まる病気『 食滞 』と『 胃潰瘍 』になっていました。

 

 

 

■ 毛球症や異物誤食などでは外科で異物を除去しないといけませんが、ウサギの消化管の手術はリスクが高いため内科療法が主体になります。

 

 

 

■ 皮下点滴、消化管運動改善薬の注射、胃潰瘍治療薬の内服、粉末フードを用いた食事介助などを毎日続けて、3日目ごろから小さな便が少しずつ増えてきました。

 

 

 

 

■ 1週間目ごろからはチモシー、おやつなど、食欲はほぼ改善されました。

 

 

 

■■ まだ便がかなり小さいようでしたので、数日おきに皮下点滴に来院してもらい、自宅で内服と食事介助は引き続き頑張っていただいたところ、少しづつ以前のような大きな便が出始めました。

 

 

 

 

■ 大きな便がたくさん出るようになるまで時間がかかりましたが、良くなってくれて本当に嬉しいです。

 

 

 

◆◆ 飼い主様もウサギの食事介助は初めてでしたので難しかったようですが、ご家族皆様で協力し頑張って下さいました。

 

 

 

 

■ 春から初夏にかけて、換毛期には食滞のうさぎさんが増えます。

 

 

 

■ うんちが小さい! と思ったら早めにご来院ください。

 

 

 

獣医師 新井澄枝

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