【こんな症例も治りますシリーズ 585】 『 高齢猫の肛門腺破裂 』も 適切な診断と治療で治します

↑ 上のイラストは、猫の肛門と肛門腺です。

■ 中央が、肛門です。

■ 左の1は、正常な肛門腺の位置です。
★ 皮膚の下にあるので、見えません。

■ 右の2は、肛門腺が破裂した姿です。
★ 猫がお尻をこすったり、舐めたりしている事で気付けます。

 

 

参照サイト:

https://bit.ly/3eurIj7

 

猫 アメリカンショートヘア 16歳 メス(避妊手術済)

 

 

【 お尻の皮膚に穴が開いてしまった 】とのことで来院されました。

 

 

 

◆◆ 診察すると肛門近くの皮膚が血膿で汚れていました。

 

 

■ 皮膚の下にある肛門嚢に炎症が起きて破裂してしまったのです。

 

 

■ 数日前からお尻を気にしていたのと排便がなかったそうですが、別の疾患もあり、そちらの方が重症だったのであまり気に留めていなかったようです。

 

 

 

■ 破裂していない側の肛門腺もパンパンに張っていて、圧迫すると粘土状の分泌物が大量に排出しました。

 

 

 

※ こちらも放っておいたら破裂した可能性が高いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■■ 肛門腺の破裂は高齢の猫ちゃんで多いです。 特に腎臓病などで脱水している場合は要注意です。

 

 

 

■ 組織修復がうまくいけば消毒処置で良くなることもありますが、傷が大きい場合は肛門腺摘出の手術が必要にもなります。

 

 

 

■ 高齢猫ちゃんでは麻酔をかけづらい子も多いので、時々肛門腺チェックに来院してくださると良いと思います。

 

 

 

 

 

獣医師 新井澄枝

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