【お困りではありませんか? アドバイスしますシリーズ 13】 療法食について を紹介します

★ 間違った食事内容を与えると、病気になります。
★ 飼主様の勝手な判断で、療法食を間違うと動物が可哀想です。
★ ホームメイトの食事でも、同様のミスが起こり得ます。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3v9gBHF

 

■■■ 「療法食で 勘違いしやすい点 シリーズ」

 

 

『 先生、うちの子、心臓が悪いんですが、お薬だけでなく食事も気を付けた方が良いでしょうか? 』

 

『 先生、療法食ってどんなのですか? 』

 

飼い主様から、よく頂くお話です。

 

 

 

■ 獣医師が犬・猫の疾患の治療などを行う際、人間の場合と同様、栄養学的サポートが必要な場合があります。

 

 

■ 療法食とは、『 お薬と同様、獣医師が診療行為の一環として使用することを目的とし、特定の疾病または健康状態の栄養管理のため、栄養成分の量や比率が調整された特別な栄養特性や特別な製造方法等により作られているペットフードのこと 』を言います。

 

 

 

◆◆ よく飼主様が勘違いをされている点をご紹介させていただきます。

 

■ 療法食は、その栄養特性を適切に利用することで、特定の疾病や健康状態の栄養管理に役立てることが期待できますが、 『 一方、長期間に渡る不適切な療法食給与が、治療の妨げや健康被害を助長するリスクとなりうる 』こともあります。

 

 

★ 獣医師の指導に関係なく、インターネット販売や、量販店での療法食(処方食)販売が一般的になっているので、飼主様が自己判断で購入してしまってトラブル、、、という事もあります。

 

 

■ そのため、『 療法食の有用性が期待どおり発揮されるには、獣医師による診療と指導が必要 』だと、改めて知って頂きたいです。

 

 

 

 

*****

 

 

◆◆ ここで、獣医師会に寄せられた事例の一つをご紹介しますね。

 

 

『 報告事例 : 猫(ミックス種) オス(去勢)

年齢 6歳 6ケ月

体重 5kg、

愛知県在住

 

 

■■ 膀胱内のストルバイト結石のため、獣医師がストルバイト尿石溶解時用の療法食を給与。
結石溶解後は、ストルバイト尿石再発防止用の療法食による食事管理を指示。

 

来院が途絶え、その間、飼育者の判断により、低マグネシウムと記載された一般のペットフードを給与したところ、 ストルバイト結石を再発。 』

 

 

★★ この事例は、飼い主様が途中で食事を切り替えてしまったために起こった事例です。

 

■ 尿石の管理及び再発防止のためには、尿石の構成成分、結石が形成されやすい尿 pH 及び尿量増加を考慮し、ミネラル類や栄養成分を調整することが必要です。

 

 

■ 選択した療法食が、管理すべき尿石の種類に適したものであることを確認するため、定期的な診断及び経過観察が不可欠となってきます。

 

※ この事は、ホームメイドのご家庭でのお手製食を動物たちに与えているケースにも当てはまります。 

 

 

■ そのため、必ず獣医師による診療と指導を定期的に受けるようにしてください。

 

 

■ 今回は「尿結石」についてお話しました。

 

 

■ お困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

獣医師 泉 政明

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