【新 当院の特徴ある医療シリーズ 27】 脾臓の腫瘍の 特長のある治療法 を紹介致します

上のイラストは、赤い部分が犬の脾臓の位置を示しています。
★ 脾臓の位置は、腹部の左側(胃のすぐ後ろ)にあります。
★ この覚え方は、『“ヒ”ぞうは、“ヒ”だり』の“ヒ”繋がり! 記憶に残りやすいですね。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3s2uBkU

 

■■■ ワンちゃんの“ 脾臓の腫瘍 ”治療 ■■■

【当院の特長ある脾臓腫瘤の治療法は、後半にあります】

 

■ 脾臓の腫瘍は、犬では比較的多い腫瘍の一つです。

 

 

■ 脾臓の腫瘍は大きくなっても症状が認められず、超音波エコー検査等で偶然発見されることもあります。

 

 

■ 腫瘍が大きくなると出血を起こす可能性があり、出血を起こすと、急激に血圧が低下しショック状態に陥り、命に関わることもあります。

 

 

■■ 脾臓は胃のすぐ近くにある臓器で、複数の機能を行っていますが、大きくは2つの役割を持っています。

 

■ 1つは古くなった赤血球を掃除する働き、そしてもう一つの大切な働きは、私たちの体に細菌や異物が入り込むことを防ぐための様々な免疫機能を担っています。

 

 

 

 

■■ 脾臓に発生した『 腫瘤 』の4~7割は『 腫瘍 』です。 犬では血管肉腫、血管腫、リンパ腫、肉腫など、猫では肥満細胞腫、血管肉腫などが見られます。

 

※ 脾臓の『 腫瘤(しこり) 』には、腫瘍以外の病気もあります。

そこには、血腫(血だまり)や結節性過形成(良性のシコリ)を筆頭に、次のようなモノが発生します。

 

※ 具体的に、脾臓の外傷痕、脾臓の全体(部分)うっ血、脾臓の捻転(脾臓全体が捻じれて血流が無くなる)、脾臓の炎症(肉芽腫を含む)などが起こります。

 

 

■ 年齢は10歳以上に多く見られ、症状は脾臓の破裂による血腹症、貧血、急性虚脱、心室性不整脈、循環血液量減少性ショック、播種性血管内凝固症候群(DIC)などがあります。

 

 

 

◆◆◆ 症例を御紹介致しましょう ◆◆◆

 

 

■ ラブラドルレトリバー 12歳 オス(去勢手術済み)

 

 

■ 『 最近になって、散歩に出ても直ぐに帰ろうとして、グタッとしてきた 』と言う事で来院されました。

 

■ 一般身体検査をしてみると、眼の結膜に赤みがありません。 貧血です。 そこで、血液検査、レントゲン検査、エコー検査、甲状腺機能検査、炎症マーカー検査を初期の検査として行いました。

 

■ すると、主に貧血と腹腔内に少量の腹水が見られました。 また、脾臓に直径6cm大の不整形な腫瘤が見つかりました。 甲状腺機能は低下しており、麻酔をかける際には、かなり危険な状態になる事を覚悟しなくてはなりません。

 

 

■ お座りの姿勢の状態で膀胱周囲の腹水を穿刺して採取し、腹水検査を行ったところ、腹水は赤く、明らかに出血がある事が分かりました。 また、通常では見られない異常細胞も見つかりましたので、緊急に他の臓器にも異常が無いかを調べるために『 CT検査 』を行い、次に開腹手術を行いました。

 

 

 

◆ CTでは、この犬種と年齢から考えて『 転移しやすい血管肉腫 』の発生を視野に入れて、心臓内や肝臓内の微細な腫瘍も見逃さないように確認を致しました。

 

 

◆ 幸いにも、他臓器での異常所見が見られなかったので、直ぐに手術を実施出来ました。 輸血する血液も手術後に準備が整ったので、輸血を行う事が出来ました。

 

■ そのおかげで、翌日には元気になる事が出来ました。

 

 

 

■ 摘出した脾臓を病理組織検査したところ、結果は予想通りに『 血管肉腫 』でした。

 

 

血管肉腫は、術後の経過があまり良くない腫瘍ですので、『 当院独自の抗がん作用がある自然療法を中心にケアーする 』ことで、副作用の少ないQOL(生活の質)の高い生活を送っていく予定です。

 

 

■■■ 脾臓腫瘤の治療法は、外科手術による脾臓摘出が主流となります。 脾臓は無くなっても他の臓器が代わりを果たしてくれるため、外科的摘出が可能です。

 

■ 当院では『 サンダービート 』という【血管の封止と切離操作を極めて迅速に行うことができる】特別な手術器具を所有しているため、脾臓摘出の手術時間の短縮により手術/麻酔のリスクを低減することができます。

 

大和市の動物病院で初めて導入した【特殊医療機器】です。
太い血管を瞬時にシーリング(特殊な止血方法)したり、内臓の臓器を部分切除したりするのが、短時間でできるので、高齢動物手術用に適しています。

 

 

◆◆ 甲状腺機能低下症の際は、麻酔の覚醒が通常に比べて遅いのですが、適切な麻酔管理を行ったおかげで、通常通りの覚醒が得られました。

 

 

■ 見逃しが無い腫瘍手術には、『 CT検査 + サンダービート特殊手術器具 』が必須でしょう。

 

獣医大学病院だけでなく、一般病院でもこのような安全な手順が当たり前の時代になって来ています。

 

 

■ 脾臓腫瘍の事で心配な方は、ご連絡をお待ちしております。

 

 

獣医師 天野雄策

 

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