【こんな症例も治りますシリーズ 459】 非典型的なワンちゃんの膵炎 も適切な診断と治療で治します

★ ワンちゃんの急逝膵炎になると、このお祈りをしているような姿勢になります。
★ 実は、あまりこの姿勢をワンちゃんはしません。
★★ ですから、『祈りの姿勢』をしていないから、膵炎ではないと判断しないで下さい。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3Gzvy9l

 

犬 6歳 メス(未避妊手術) です。

 

 

【 朝から元気食欲がない 】とのことで来院されたワンちゃんです。

 

 

 

◆◆ 来院時は、元気がなく、具合が悪そうな様子でした。

 

 

■ そこで、まずレントゲン検査と血液検査をさせて頂きました。 検査結果から脱水が認められたものの、特定の疾患を特定することはできませんでした。

 

 

■ 問診時に1年前に【急性膵炎】を起こした既往歴があることから、膵炎の診断に有用な【犬膵特異的リパーゼ(c-PL)】という特殊血液検査をさせて頂き、その値が高いことが判り、超音波検査では上部消化管周囲の脂肪の高エコー像が認められ、【膵炎】の診断で入院して頂くことになりました。

 

 

■ 以前にも書かせていただきましたが、当院では2018年に認可された膵炎治療薬と、【ドイツの自然医学療法薬】を用いて治療を行います。 この治療により、翌日には元気を取り戻しました。 通常は5日間の治療で食欲が回復することが多いのですが、このワンちゃんは6日目になっても食欲が元に戻らず、c-PLの値も高いままでした。

 

 

 

 

 

◆◆ こういったケースの場合、当院では再生医療として【再生因子注射薬】の選択肢があり、この薬の治療によりc-PLの値も下がり、元気・食欲をほぼ完全に回復するまでに至りました。

 

 

■ 膵炎は様々な臓器障害を併発し、内臓疾患の中でも死亡率の高い病気です。 症状は激しい腹痛、嘔吐や下痢を示す場合や、今回のように元気食欲だけが消失するという判りづらいケースもありますので注意が必要です。

 

 

 

 

★ 特に、膵炎は、DICという『播種性血管内凝固症候群』が起こりやすい病気です。 DICは、カラダ中の血液が固まって内出血してしまう病気でもあります。 発見が遅くなると、死亡率が高くなります。

 

 

 

■ 膵炎は、原因も様々で、脂肪の多い食事や肥満,内分泌疾患からの併発等から発症します。
また、今回のように一旦回復していても慢性膵炎を発症してしまうこともあります。

 

 

 

 

 

 

◆◆ 当院では膵炎以外にも様々な病気に使用できる【ドイツの自然医学療法薬】の他に、再生医療に使われる【再生因子注射薬】を所有しております。 既存の治療薬とも併用でき、安全性も高いものです。 慢性疾患等でお困りの際は当院までご相談ください。

 

 

 

獣医師 天野雄策

 

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