【こんな症例も治りますシリーズ 458】 ドンドン広がってくる猫のアゴ下の皮膚病(アクネ) も適切な診断と治療で治します

★ 猫ちゃんのアゴです。
★ 赤い部分が多いですが、猫のアクネがヒドイ状態になると、この様になります。
★ 軽いレベルだと、黒ゴマがパラパラと付いている状態に似ています。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3jMTHzt

 

猫 9歳 メス (避妊手術済み) です。

 

 

【 1週間前からアゴの下に黒いブツブツがある 】とのことで来院されたネコちゃんです。

 

 

 

◆◆ 飼い主様からお話を伺ってみると、このネコちゃん、あごの下に黒いブツブツができ、それが段々と広がっているとのことでした。 

 

 

■ 本人は、あまり気にしていないようなので、定期健診で来院したので、ついでに診てもらうことにした、とのことでした。

 

 

 

★ 猫のあごや口周りにできたブツブツは、「挫瘡(ざそう)」という皮膚の疾患で、猫の『 アクネ 』と言われることもあります。 アクネが出来やすい場所は、皮脂腺からの分泌物が多く、毛づくろいをするのが難しいあごの下です。 その他、唇や口角にできることもあります。

 

 

 

★ 猫のアクネは、人間のように脂肌が原因ではなく、複数の原因が引き金になります。 例えば、環境からの原因によるアレルギー性皮膚炎や、なかなか治らないアクネは、食事のお皿に気を付けて下さい。

 

★ お皿の中には、プラスチック製品のモノが多いのですが、これを陶器製や金属製に変えて頂くだけで、ドンドン良くなる子も多いです。 いわゆる、『接触性皮膚炎』の分類に入ります。

 

 

 

 

 

■ このネコちゃんのブツブツは、皮脂がアゴの毛に絡み、黒い砂粒のようになったもので、ほとんど痒がる様子は見られないことから、症状は軽度と診断されました。

 

 

■ 今回は、アゴの下や口の周りを消毒薬でやさしく拭いてあげることとしました。 このような軽度の症状の場合、適切なケアをすることで二次感染を防ぐことができます。

 

 

 

◆◆ 症状が進むと毛が抜けて赤い斑点のようなものができ、かゆみや痛みが出ることもあります。 さらに重度になるとただれて出血したり、細菌感染を起こして化膿してしまうこともあります。 ここまでなると、治療に時間がかかりますので、早めの発見、適切なケアが大切ですね。

 

 

■ 症状が軽度なうちであれば、ご自宅でのシャンプーで症状が進むのを防ぐこともできますが、できるなら早めに受診いただくか、予防にはこまめなスキンケアが大切なことから、当院のトリミングをご利用いただき、適切なシャンプーやマッサージ等を定期的に行うことをお薦めします。

 

 

 

◆◆ さて、1週間後、定期健診の結果の説明にご来院された際、自宅でも消毒を続けていたら、ブツブツがすっかり無くなったと嬉しそうにお話し下さいました。

 

 

■ 何か気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

 

獣医師 泉 政明

 

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