【こんな症例も治りますシリーズ 454】 ウサギの難治性の食欲不振と胃内毛球症 も適切な診断と治療で治します

ウサギさんのウンチの写真です。
★ 左上のウンチは、繊維で連なったウンチですが、ウンチの一粒が小さくなり、この繊維に『毛』が含まれていたら『この子は、毛を舐めて胃の中に溜めているかもしれない』と思って下さい。
★ いわゆる注意信号です。 \毛玉ケアをしてあげなくては/ と直ぐに行動しましょう!

 

参照サイト:

https://bit.ly/3B2XBdp

 

 

 

うさぎ ロップイヤー 2歳 オス (未去勢手術) です。

 

 

【 昨日から食欲がなく、じっとしている。 元気がなさそうで心配。 】とのことで来院されたウサギさんです。

 

 

 

 

◆◆ こんな症状でお困りのウサギさんが、この時期は多いんです!

 

 

■ この時期のこのような症状の多くのウサギさんは、胃の中に溜まってしまった毛球(けだま)に苦しんでいます。

 

■ 御来院のこの子も、レントゲンを撮ったところ胃が大きくなってしまっていて、中に毛玉のようなものが詰まっていることがわかりました。

 

■ 治療は重症度によってことなりますが、この子は毎日通院して点滴をし、お家でお薬を飲ませていただいたところ3日ほどで元気と食欲が出てきました。

 

 

 

 

 

◆◆ 胃に毛球が詰まってしまう症状は、ウサギさんだと良くありがちですが、時には命を落とすほどに重症化することがあります。

 

★ 重症になりやすい『 危険な 危険な 主なリスク因子 』

 

1) 不衛生な毛だらけのゲージ内

 

2) 新聞紙を口の中に入れられる環境
⇒ 胃の中で、紙粘土のようになってしまいます。

 

3) 水が無いなど、脱水しやすい環境

 

4) チモシーなどの牧草を与えていない環境
⇒ ウサギさんの歯は、牧草などを食べる事で、摩耗して正常な歯並びになります。
⇒ また、繊維の長い牧草は、消化器内の掃除をしてくれます。

 

5) 『水に溶けない繊維』が入っている紙類を、口の中に入れられる環境

 

6) グルーミングが好きなウサギさんに、毛玉形成防止剤・乳化剤などを与えていない環境
⇒ グルーミングもブラシで手伝ってあげて下さい。

 

7) 腎臓病などで、つねに脱水しやすい体調
⇒ 心臓病の内服治療をしているウサギさんで、脱水しやすい内服薬を飲んでいる子もいます。

 

8) ウサギさんを診れる動物病院で、気軽に血液検査やレントゲン検査を行えない環境

などです。

 

 

 

◆◆ 一番大事なことはいつもの食欲があるのか?を、しっかり毎日チェックしてあげることです。

 

 

■ 最初にも書きましたが、ウサギさんの毛球症はこの時期多発する病気です。

 

 

■ 食欲がないかも? ウンチ出てないかも? ウンチが小さいかな? と思ったら、すぐに病院に連れて行ってあげてください。

 

 

※ 実は、ウンチの形はとても重要な情報です。 上の写真を参考にされて下さい。

 

 

 

 

獣医師 落合勇吏

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