【こんな症例も治りますシリーズ 453】 ワンちゃんの脊髄空洞症の発作・四肢麻痺 も適切な診断と治療で治します

★ 犬の脳と脊髄を横から見たMRIの断面像です。
■ 左の大きな塊が脳です。
■ 右下の帯状の部分が、首の脊髄神経です。
■ この脊髄神経にある『*印』が、脊髄空洞症の部分です。
※ この画像には、もう一つ奇形があるのですが、その『キアリ奇形』と脊髄空洞症は、よく同時に発見されます。

 

参照サイト:

https://bit.ly/2XxQhJ1

 

 

 

犬 ヨークシャーテリア 5歳 メス (未避妊手術) です。

 

 

【 夕方帰宅して迎えに来たワンちゃんが突然「ギャンッ」と鳴いて倒れ、歩けなくなった 】とのことで来院されたワンちゃんです。

◆◆ 来院時は、食欲、元気無し。歩行出来ない状態でした。

 

 

■ そこでまず、全身身体検査、神経検査、レントゲン検査、血液検査を行わせていただきました。

 

■ レントゲン検査から頸椎の椎間板ヘルニアが疑われましたが、正確な診断にはCTおよびMRI検査が必要になります。 これらの検査には全身麻酔が必要になりますが、このワンちゃんは血液検査の結果から腎臓病があることが判りましたので、腎臓に負担のかかる麻酔をかけることが出来ませんでした。

 

 

■ そこで腎臓病に対して、一般的な内科的治療に加えて、当院で所有している【ドイツ式自然医学療法薬】と併用することで治療を開始し、麻酔できるレベルまでの改善を図りました。

 

 

■ また四肢の麻痺をそのまま放置しておくことはできませんので、鍼治療を実施し、翌日には歩行は困難でしたが、立ち上がることが出来るようになりました。

 

 

★ 連日の『 当院独自の中・西結合鍼灸療法 』を続ける事で、歩行も普段通りのレベルになりました。

 

 

 

 

 

◆◆ こうして神経麻痺と腎臓病の治療を続け、腎臓の容態が安定したところでCTとMRI検査を実施したところ、【脊髄空洞症】という病気であることが判りました。

 

 

 

 

■ 【脊髄空洞症】は脊髄の内部に脳脊髄液がたまり、脊髄障害や脳障害を起こす病気です。 症状として、首の痛み、頭や耳をひっかく、前肢の運動失調や不全麻痺等の首の脊髄症状に加えて、めまい平衡感覚の異常などの脳症状が見られる場合もあります。 キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、プードル、ヨークシャーテリア、マルチーズ、パグ、ペキニーズなどの犬種に見られます。

 

 

■ 【脊髄空洞症】の治療は通常ステロイドを使いますが、このワンちゃんの場合、腎臓の治療中に鍼治療も同時に継続することで、前肢の麻痺は少し残りましたが、後肢の麻痺は回復し、無事に退院することが出来ました。

 

 

※ 今回は、副腎皮質ホルモンという、いわゆるステロイド剤は一切使用しませんでした。

 

 

 

◆◆ さらに当院には【オゾン療法】という体の中の免疫力を高めたり、痛みを取ったり、細胞のサビを取る【 抗酸化作用 】を高めたり、と色々と体に良い作用をもつ治療法があり、現在は週2回の施術により前肢の麻痺もほとんど見られなくなり、元気に歩き回り、飼い主様も大変喜ばれています。

 

 

★ この子には、脊髄疾患のためと、腎臓病のために『 細胞の再生医療 』を頻度高く使いましたが、とても良い効果が出て、ステロイド剤などのカラダにとって負担になるような治療を避ける事が出来ました。

 

 

 

■ 動物さんの四肢の麻痺等でお困りの際は当院までご相談ください。

 

 

獣医師 天野雄策

 

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