【こんな症例も治りますシリーズ 449】 ワンちゃんの尿失禁 も適切な診断と治療で治します

上のイラストは、犬のオシッコを出す出さないを支配する神経のネットワークを示しています。
★ 尿漏れ・尿失禁もこの神経支配の異常が原因ですが、、、
★ この神経支配は複雑な構造です。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3EIdER8

 

犬 複数症例あり

 

 

【 尿が漏れる 】とのことで来院されたワンちゃんのお話です。

 

 

◆◆ 偶然かもしれませんが、ここ最近「尿が漏れる」という主訴のワンチャンが多く来院されています。

 

 

■ 尿が漏れるタイミングは、寝ている時が多いです。

■ 夜中にトイレに行かなくなり朝起きたら大量にベッドが濡れていたり。

ソファーで寝ていて起きたらシミになっていた。
そのほかにも排尿後座っていたところが濡れている。
散歩から帰ってきて、玄関で座っていたら濡れていた。
など色々ですが、尿が漏れて皆様ご心配のようでした。

 

 

 

■■ 原因も様々ですので、まずは尿検査をします。

 

■ 尿路結石の疑いがあるか、細菌感染を起こして膀胱炎になっていないかを必ずチェックします。
尿中に細胞が多く検出された場合は、膀胱の腫瘍やオスでは前立腺の炎症、腫瘍などの疑いもあるため、さらに精査が必要です。

 

 

■ また1日あたりの飲水量や排尿量が多い場合は、基礎疾患を調べるための血液検査も必要になります。 糖尿病や腎臓病、副腎皮質ホルモンの異常などで尿量が増えていることがあります。

 

 

 

◆◆ これら全てが異常なしの場合も多く見られます。

解剖学的な形態異常や尿道の括約筋の機能が悪くなっていることが考えられます。

 

 

■ 中高齢で元気、食欲もあり普通の生活を送っているワンちゃんで、寝て起きたら尿が漏れていたという子は尿道の括約筋に問題がある場合が多い様です。

 

 

■ これらには性ホルモンの変化が関与していることもある様です。

 

■ 治療薬には、ホルモン剤や神経細胞に作用するものなどがあります。

 

 

■ 検査を進めていくことで原因を突き止め、適切な治療をすることができます。 また隠れていた病気 を発見できることもありますので、放置せずにご相談ください。

 

 

 

獣医師 新井澄枝

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