【こんな症例も治りますシリーズ 448】 猫の腎臓委縮を伴う難治性腎障害 も適切な診断と治療で治します

猫ちゃんは、腎臓を悪化する事が多い動物です。
★ 上のイラストは、左が初期の腎臓病で、右に行くにしたがってドンドン腎臓が悪化して、形態まで変形していく事を示しています。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3hTSsha

 

ミックス猫 13歳 メス(避妊手術済)

 

【 ここ1週間食欲がない 】とのことで来院されたネコちゃんです。

 

 

◆◆ また問診上、ここ1ヶ月多飲多尿とのこと。

 

 

■ 食欲減退、多飲多尿の鑑別疾患としては、

腎障害、
糖尿病、
副腎疾患、
肝臓病、
子宮蓄膿症、
高カルシウム血症

など12項目があり、除外診断という方法で診断をしていきます。

 

 

■ 血液検査を行ってみると、BUN、CREといった腎臓の数値が、機械の上限値を超えた数値を示していました。

 

 

■ 腹部画像検査をしてみると、左右腎臓の萎縮が見つかりました。

 

 

 

■■ 慢性腎障害の急性憎悪が疑われます。

 

■ この状況では、入院し、静脈点滴を行い腎臓を保護していくしかありません。
また点滴量に気を使い、尿量、体重を測定しながら適切な水和状態を保たなくてはなりません。

 

 

■ 点滴を始めて翌日、再び血液検査検査で腎数値を測定しましたが、全く下がっていませんでした…

 

■ 治療の選択肢がなかなかない状況ですが、当院には『ドイツ自然療法』があります。

 

 

※ ドイツ自然療法は、有害物質を体外に排出するデトックスの効果があります。
腎臓病では、尿毒素がたまりますので、それを排出させて、なおかつ生活の質をよくするレシピを使用します。

 

 

■ ドイツ自然療法を使用して次の日、まだまだ腎数値は高いままですが、猫ちゃんが自力で食事をしてくれました。

 

 

■ 猫ちゃんは3日間食べないと、脂肪肝になってしまう(厳密に言うと、36時間絶食すると肝臓への脂肪吸着が始まります)ので、自力採食してくれた事は光明でした。

 

 

■ 5日目には腎数値が高くはありますが、落ち着いてくれて、退院することが出来ました。

 

 

 

■■ ここまでの状況になってしまった猫ちゃんの生存中央値は、残り1ヶ月間と言われています。

 

■ 自宅で皮下点滴を行う方法もありますが、飼い主様の希望もあり、通院での点滴、ドイツ自然療法を行うことにしました。

 

 

■ 退院から1ヶ月経ちましたが、なんと腎数値が正常値近くで保っています。 食欲も旺盛で体重も少し増えました。

 

 

■ 現在退院から3ヶ月目。 まだまだ頑張ってくれています。 引き続き頑張っていきましょう。

 

 

獣医師 増田正樹

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