【新 当院の特徴ある医療シリーズ 21】 最期まで生活の質(QOL)を高めてくれる 新・腎臓病治療法 を紹介致します

★ 1000匹中9匹の犬が慢性腎臓病を患っており、
★ 腎不全の前兆であるある程度の腎不全を患っている10歳以上の猫の3匹に1匹もいます。

 

参照サイト:

https://bit.ly/3qon90Q

 

■■■ 犬の慢性腎臓病 ■■■ 

 

 

■ 腎臓にはさまざまな機能がありますが、その代表的なものは尿を作ることです。

そして、尿と一緒に不要な老廃物を排泄することで健康な体を維持します。

 

 

■ 腎臓に障害が起こると、血液中の不要物(老廃物)をろ過したり、体に必要な水分を再吸収するはたらきが出来なくなってしまいます。

 

 

 

◆◆ さて、ワンちゃんとネコちゃんでは腎臓のつくりに違いがあります。

 

■■ それはワンちゃんの腎臓は「老廃物のろ過」に重点がおかれているのに対して、ネコちゃんの腎臓は「水分の再吸収」に重点がおかれているということで、この違いが腎臓病になったときの進行度の違いとして現れてきます。

 

 

■ というのは、ワンちゃんは腎臓病になると、ろ過をする機能が落ち、体の中に徐々に老廃物が溜まることによって初めて症状が現れます。 そのため気付いた時には病気が進行していることが多く、したがって、病気をいち早く見つけてあげることが重要となります。

 

 

 

■ 一方、ネコちゃんの場合は、腎臓病になると水分を再吸収する働きが下がり、体の水分が少なくなるため血液が濃くなります。 その結果、実際以上に老廃物の値が高くなることから、早い段階で症状が現れます。 このため水分を補ってあげること(補液)で、ある程度、症状が改善されることがあります。

 

 

* その昔、ネコちゃんの祖先は砂漠に住んでいたと言われています。 そのためネコちゃんにとって、水分を再吸収する腎臓の働きは、生きるうえで大変重要だったのです *

 

 

 

◆◆◆ 当院の特長のある腎臓病治療を行った症例を御紹介致しましょう ◆◆◆

 

 

■ ワンちゃん 10歳 オス(去勢済)

 

 

■ 元気はあるのに、食欲がないので近隣の動物病院でみてもらったところ「慢性の腎臓病」と診断されました。

 

■ その後、点滴のために数日間通院しましたが、食欲は戻らず、体重も減り始めたとのことで、当院に来院。 完全な身体検査、血液検査、尿検査を行ったところ、血中尿素窒素(BUN)・クレアチニンの数値が高い値を示し、尿比重1.012、尿蛋白精密検査(UPC)も4.32であったことから、総合的に判断した結果、グレード3のかなり悪い慢性腎臓病であることが分かりました。

 

 

■ 慢性腎臓病の場合、機能が低くなった腎臓をお薬などで回復させることはできないので、これ以上、腎臓が悪くならないよう療法食による食事管理と食欲不振や体重減少を回復させ、QOL(生活する上での質的向上)をあげるための治療が重要になってきます。

 

 

 

◆◆ 特に当院では、慢性疾患に対しては「いかにQOLをあげるか」ということに重きをおいています。 そのため前から実施している、副作用がなく、QOLを上昇させる効果のある「ドイツ式自然療法」を治療に用いています。

 

 

■ 今回も「ドイツ自然療法」を行いながら慢性腎臓病用の食事療法での治療も開始し、定期的に腎臓機能を検査してみると、いずれの数値も低くなり、ワンちゃんの食欲も徐々に戻ってきました。

 

 

 

■ さて、現在も治療は進行中ですが、日増しに元気になるワンちゃんをみて「定期検査の結果が楽しみです」と飼い主様もおっしゃってくれました。

 

 

◆◆ お困りなことがありましたら、お気軽にご相談ください。

 

 

獣医師 泉 政明

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