【こんな症例も治りますシリーズ 380】 猫の下顎骨に発生した扁平上皮癌 も 適切な診断と治療で治します

猫の扁平上皮癌のCT画像です。
上の画像(お面のような画像)の向かって左側のシコリは、下顎骨に出来た悪性腫瘍像です。 ここまで大きくなると、外からでも気付きやすいですが、もっと小さいシコリや肺の転移像もCTでは分かります。

 

参照サイト:

https://bit.ly/37kV1EB

 

猫 17歳 オス(去勢済み)。

【 顎の下にシコリが触れる 】とのことで来院されました。

 

■ レントゲン撮影をしたところ、下顎の骨が溶解している所見が確認されました。

 

■ 後日CT撮影をして溶解している範囲を詳しく調べ、また全身に転移がないかを確認しました。

そして、シコリに針を刺して細胞診検査を行いました。

 

■ 細胞診検査の結果は、【 扁平上皮癌 】でした。

 

 

 

■ 扁平上皮癌は、局所への浸潤は強いものの、転移はしにくいと言われていますので、本来なら顎の骨を切断して腫瘍を取り除く外科手術が必要です。

 

■ しかし、この子は腫瘍によって溶解している範囲が広く、下顎骨腫瘍の切除の原理原則ラインを越えていたので、切除後に採食(食べる事)ができないことが予測されたため、手術は諦めることになりました。

 

 

■ 放射線療法についても、数回にわたり全身麻酔が必要で通院時間もかかる事などから断念し、自己の免疫力を高めるためのオゾン療法と点滴の通院治療を開始しました。

 

■ 痛みを緩和するための消炎鎮痛剤と食欲増進剤の投薬も開始しました。

 

 

■ 少しずつ顎が左右にずれて噛み合わせが悪くなり始め、上下の犬歯がぶつかってしまう様になったため犬歯を切断し歯冠修復処置をしました。

 

■ その後も少しずつ顎がずれていっていますが舌の動きは悪くなく、肺へも転移も見られず頑張っています。

 

■ 今後採食が出来なくなる可能性もありますので、カテーテルの設置などが必要になるかもしれませんが、ベストな治療をご提案して飼い主様と一緒に頑張っていきたいです。

 

 

※ 当院は、CT検査が院内で出来ますので、悪性腫瘍の1mm以上の転移像を調べる事ができます。 

通常のレントゲン検査では、悪性腫瘍の転移像が5mm以上にならないと、検出出来ません。

ですから、当院だと安心して正しい診断を受けて頂く事が出来ます。

 

 

獣医師 新井澄枝

 

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