【 こんな症例も治ります シリーズ 222 】 犬の長引いていた外耳炎も的確な診断と治療でコントロールします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2歳 未避妊メス トイプードル

 

【 頭を振ったり耳を搔いたりといった症状の外耳炎の治療を6ヵ月間しているが良くならない 】、とのことで来院されたワンちゃんです。

 

■ セカンドオピニオンという事で、最初にしっかりと検査をさせて頂き、治療方針を立てる事にしました。

検査の結果、マラセチアという酵母の仲間がたくさん見つかりました。

 

 

■ このマラセチアは高温多湿で脂っぽい所が大好きなので、耳の中という湿気がこもりやすく耳垢がある環境はうってつけなのです。

 

■ 他院様からの転院であり、種々な抗生物質・抗真菌薬は既に使用された治療を行っている可能性が高い事、病原性酵母にも抗真菌薬に聞かなくなってしまう多剤耐性菌がいる事、などが問題点としてリストされました。

 

 

■ そこで、今回はしっかりと耳垢を洗浄し、耳垢の量を抑える治療を選択いたしました。

そうすると、なんと1週間後には耳の痒みはほとんど治まり、1カ月以上経った今でも再発はしていません。

 

■ このように、同じ外耳炎という診断でもしっかりとした検査をしたうえで治療を慎重に選択することで、違った結果が得られることもありますので、慢性的な耳の痒みにお困りの方も是非ご相談ください。

獣医師 冨田 浩平

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