皮膚科専門診察担当の桃崎です。
■ 本日は最近続けて何例か遭遇している、皮膚のリンパ腫という腫瘍についてお話させて頂きます。
■ 正式には、『 上皮向性リンパ腫 』というのですが、この腫瘍は初期症状が一般的な皮膚の腫瘍とは大きく異なっています。
■ 皆さんが持っている腫瘍のイメージというのは、おそらく、シコリになって盛り上がっていたり、ジュクジュクしているものかと思います。
■ しかし、この腫瘍の初期症状は【 皮膚が何となく赤みをおびて痒みがあったり 】、【 大きなフケ 】や【 斑な脱毛 】といった、一見その他の感染症と見分けのつきにくいようなものです。
■ しかしながら、この腫瘍はそこから緩やかに進行していき、それらの病変が盛り上がり始めると、急激に進行し、死に至ります。
■ 残念ながら、この腫瘍を根本的に治療するのは非常に難しく、確定診断がついたとしても、治療によって大幅な延命や完治を目指すことは難しいとされています。
■ ですが、早期診断に意味がないというわけではありません。 早く診断して、適切な治療を行ってあげれば、【生活の質】は高めてあげることが出来ます。
■ この病気は非常に診断をするのが難しく、確定には病理検査という特殊な検査が必要になります。 ですから、【中々上記のような症状が治療しても良くならない】、【再発を繰り返している】というような場合には、一度お気軽にご相談ください。
■ さて、次回の皮膚科専門診察は、第二週の【12月8日 木曜日】に行わせて頂きます。
■ 現時点ではまだ、1件新患枠に余裕がございますので、ご希望の飼主様は日程をご確認の上、当院スタッフまでお問い合わせください。
ファミリーアニマルホスピタル
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