【 こんな症例が治ります シリーズ 138 】 犬の肛門嚢(腺)摘出手術 も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

参照サイト:

http://www.vetplanet.co.rs/English/riki.html

 

犬 13歳 メス(未避妊手術)のチワワ です。

 

【 肛門嚢から液が出てこなくなったワンちゃん 】です。

 

■■ 『慢性的に肛門腺が絞りにくく、他の動物病院でもカテーテルを使った治療を行っていたが、もっと簡単に治療ができないだろうか、という事で来院されました。

 

■ 手で絞ってみると、かなりコツは必要でしたがペースト状と液体の分泌物が出て、絞れるようになりました。

 

■■ 肛門腺というのは、肛門を時計盤で例えると、4時と8時の方向に皮膚の下に『肛門嚢』という袋があり、野外で飼育しているワンちゃんは、ほぼ100%自力で分泌液を出してしまって問題は起こさなかったものです。

 

■ 昔はナワバリをマーキングする時に、木や岩にこすりつける液が溜まっている袋と言われていました。 今では、イヌが散歩する時にお互いのお尻周囲の臭いを嗅ぎあっていますが、この時に肛門腺の臭いを嗅いでいるそうですので、そんな時にしか使いません。

 

■ 重要な豆知識ですが、【猫ちゃんの特に老齢猫】の肛門腺も定期的に絞ってあげていないと、破裂することが多いです。 出来たら一ヶ月に一回のペースで、病院で絞ってあげて下さい。 あえて【病院】と申しましたのは、自宅で絞った後でも十分に絞りきれていないケースが多く、トラブルになったケースがありますので、お気をつけ下さい。

 

■■ このチワワちゃんですが、定期的に肛門腺絞りに通われていたのですが、ある時から急に片側の肛門腺から液体が出てこなくなってしまいました。 数回の通院でも液体が出なかったので、肛門嚢も皮膚の下で明らかに大きくなってしまい、飼主様と相談した上で摘出手術を行いました。

 

■ 実は、この肛門腺摘出手術は、失敗するケースが多い手術とされています。

ところが、【失敗しないコツ】というものもあり、当院での手術例では100%成功しております。

 

■ 出にくくなった肛門腺をほっぽっておくと、破裂や化膿など面倒な事になります。 ぜひ、手術に慣れている先生に御相談下さい。

 

■ 当院の手術成功のポイントは、3つ程あります。 また、他の病気(心臓病や腎臓病)をお持ちの犬猫さんで肛門腺のトラブルがあるケースは、なるべくお早めに御相談下さい。

 

獣医師 新井澄枝

 

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