【 こんな症例が治ります シリーズ 134 】  犬の緑膿菌性中耳炎も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヌ 7歳齢 メス (避妊手術未実施) です。

 

【 耳から膿のようなものが出ていて、しきりに頭を振っている 】というワンちゃんです。

 

■ 耳の状態は耳鏡という中をのぞく特殊な医療器具が入らないくらい、耳道の皮膚の腫れがひどく、外までドロドロした膿(うみ)が溢れていました。

 

■ 院内での染色検査で、膿に大量の細菌が認められたため、耳の洗浄と共に細菌培養検査を行い、どんな菌なのか、そして、どの抗生剤が効くのかを調べてから、本格的な治療を行う事にしました。

 

■ そして検査の結果、『 緑膿菌 』という極めて抗生剤の効きにくい菌であることが分かりました。

 

■ すぐに適切な抗生剤で治療を開始し、耳の洗浄を繰り返していくと、2週間程で膿も出なくなり、腫れを引かせることが出来ました。 そして、鼓膜が無い状態であることを確認しました。 この症状は、中耳炎の特徴です。

 

■ 中耳炎はさまざまな原因があり、今回のように、必ずしも感染が原因とは限りません。 時にはCTを撮らないと原因が特定できないような場合もあります。 そして、中耳炎は放置しておくと、一生聴力を失ってしまうことすらあります。

 

■ ですから、【頭を振る】【耳が臭う】などの症状が見られたら『 いつもの事 』と軽く見逃さずに、早めに病院で見てもらって下さい。

 

獣医師 桃崎 昂

 

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