【 こんな症例が治ります シリーズ 124 】 炎症性腸疾患(IBD) も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネコ 6歳 メス (避妊手術実施済み) です。

 

【 ここ数日何度も吐き戻すのが続いているというネコちゃん 】です。

 

■ 吐き戻すタイミングは食事とは関係なく、胃液を吐いたり食べ物を吐いたりしているようですが、その割には元気で動き回っているとのことでした。

 

■ レントゲン検査、血液検査を実施しましたが、明らかな異常は見つからず、超音波検査を実施することにしました。

 

■ 検査の結果、腸管が広い範囲で厚く腫れていることが分かりました。

 

■ 理想的には、さらに内視鏡検査を実施して、その結果を踏まえて炎症性腸疾患を確定診断していくのですが、飼主さんの希望もあり、ステロイドでの治療を開始して反応を見ていくことになりました。

 

■ 治療を開始するとピタリと吐き戻しがなくなり、徐々に薬の量を減らしていっても、吐き戻しが再発して繰り返されることはありませんでした。

 

■ この炎症性腸疾患(IBD)という病気はネコちゃんでは吐き戻しの症状が出ることが多く、最初のうちは血液検査でも明らかな異常は見つかりません。 ステロイドのお薬にはよく反応し、今回のようにピタリと吐きが止まることは多いのですが、放置しておくと徐々に衰弱していったり、他の病気へ発展してしまう場合もあります。

 

■■■ ですから吐き戻し以外の体調に変化がなくても、甘く見ないで下さい。 よくある話は、毛玉のせいだと決めつけている飼い主様です。 おかしいな、と思ったらすぐに病院へご相談下さい。

 

獣医師 桃崎 昂

 

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