参考サイト:
イヌ 15歳 メス (避妊手術未実施)
【 胸のシコリが、だんだん大きくなってきたというワンちゃん 】です。
■ 以前よりあった胸のしこりが、だんだん大きくなったという事で来院されました。 乳腺が本来ある部分に腫瘤があることから、乳腺腫瘍の可能性が高かったのですが、他の腫瘍の可能性を消去法で除去するために、まずは腫瘤の細胞の検査(細胞診)を行うことにしました。
■ 細胞診の結果が「悪性」を疑うものでしたので、手術で切除することとなりました。
■ 手術では、乳腺腫瘍の切除と、今後の再発予防を考えた乳腺全切除術に加えて、卵巣・子宮の全摘出術を行いました。
😳 乳腺腫瘍は細胞診の結果通り「悪性腫瘍」で、子宮の方も変化が起きていました。
■ 悪性の乳腺腫瘍は、高率で肺転移を起こす怖い腫瘍の一つです。
■ 乳腺腫瘍は、ホルモン依存性の腫瘍なので、若齢における避妊手術で発生率を下げることができます。
■■ イヌの乳腺腫瘍は、初回の発情(生理)の前に避妊手術を行った場合、発生率は0.05%ですが、2回目の発情後に行った場合は26%に上昇します。 イヌの発情(生理)は、約6ヶ月に一回の周期で起こります。
■ 早期の避妊手術はこういった観点からも、必要だと思います。
■ 避妊手術でお悩みの方は、当院のスタッフにご相談下さい。
獣医師 小田原由佳