【 こんな症例が治ります シリーズ 111 】 ウサギの エンセファリトゾーン症 も的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

参照サイト :

http://bit.ly/1OTIILq

 

ウサギ 6歳 オス(去勢手術未実施) です。

 

 

【 数日前から首を傾けているという事で来院されたウサギさん 】です。

 

◆ 診察台の上で様子を見てみると、首をかしげたような仕草がみられました。 このような状態を【 斜頸 】といいます。 ウサギさんに斜頸を起こす疾患はいくつかありますが、その中でも代表的な疾患の一つが【 エンセファリトゾーン症(EZ症) 】です。

 

◆ この病気は、Encephalitozoon cuniculiという原虫(寄生虫の一種です)が原因で起こります。 この原虫はほとんどのウサギさんがもともと感染していると言われています。 ですが、身体を守る免疫がしっかり機能している子では、通常は症状が出てこないと言われています。

 

◆ しかし、ストレスや他の病気になり、免疫力が低下した状態になると、斜頸をはじめとした、食欲不振・白内障・神経麻痺といった症状がでるようになります。 食欲不振や脱水が続くと、命に関わることもあります。

 

◆ 治療は、飲み薬を使用し内科的に行います。

 

◆ 【 症状が出てからすぐに治療 】すれば、斜頸や顔面神経麻痺が改善する子もいます。 しかし、治療開始が遅れてしまうとこれらの症状が改善せず、元気や食欲が改善しても首をかしげた状態がずっと続いてしまう子もいます。

 

◆◆◆ 昨年から、新しい治療方法を開始致しましたところ、重症のウサギさんに良い結果が出ています。

 

◆ 首の傾き等の違和感があったら、すぐに病院に連絡するようにしましょう。

 

◆◆ ちなみに、この病気は、ヒツジ、ヤギ、イヌ、ネコ、サル、モルモット、キツネ、ブタおよびヒトにおいて報告されていますが、健康体であれば発症しないと言われております。 ただし、注意する必要はあると思います。 念のため。

 

獣医師 齋藤隆太

 

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