【 こんな症例が治ります シリーズ 87 】 潜在精巣(腹腔内陰睾) も的確な治療でコントロールします

 

 

 

 

陰睾は、遺伝病です!!

 

 

 

【 写真参照 】

http://www.gsdhelp.info/repro/cryptorchidism2.html

 

イヌ 10か月 オス(去勢手術未実施) です。

 

 【 去勢手術を実施したいとの事で来院されたワンちゃん 】です。

 

 来院時の身体検査にて、本来二つあるはずの精巣が一つしかないことが分かりました。

 

 ワンちゃんの精巣は、生まれた直後はお腹の中にあり、生後しばらくすると本来精巣がある陰嚢の位置まで移動します。 この現象を専門用語で【精巣下降】と言います。

 

 しかし、この精巣下降が何らかの原因で上手くいかず、精巣がお腹の中や皮膚の下に残ってしまう事があります。 これを潜在精巣(陰睾)と言います。

 

 この子のもう片方の精巣はお腹の中に認められたため、去勢手術の際に開腹手術を行い摘出しました。

 

 潜在精巣は腫瘍化しやすいことが知られているため、精巣が片方しかない子はしっかり去勢手術を行うことをお勧めします。 また、潜在精巣の子は繁殖能力が低く、繁殖に供すると、この体質が遺伝してしまう事が知られているので、この子の赤ちゃんは残さず早めに手術してあげることが好ましいと思います。

 

獣医師 斎藤隆太

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