【 こんな症例が治ります シリーズ 58 】 ネコの尿路閉塞 も 的確な方法で治療します

 

 

 

 

 

 

 

 

出典先 :

http://www.waltham.com/document/nutrition/cat/cat-urinary-tract-health/276/

 

 

ネコ 9歳 オス(去勢手術実施済み) です。

 

 【 昨日の夜から嘔吐してしまうというネコちゃん 】 です。

 

  病院で診察をしていると、なんと血尿が見られ、お腹を触ってみると膀胱がパンパンに膨れていました。 どうやら何らかの原因でオシッコの通り道が詰まってしまったようです。 このような状態を私たちは尿路閉塞(尿閉)と呼んでいます。

 

  原因としては、【 膀胱内にできた石 】が尿道に詰まってしまう事が一番多いです。

 

  レントゲンを撮ってみると、やはり膀胱がパンパンに膨れていました。 しかし、明らかに【 石 】だと思われるレントゲン上の陰影は認められませんでした。

 

  血液検査をすると、オシッコが出せない事で体内に尿毒素が高濃度にたまり、急性腎不全を起こしている事がわかりました。 どうやら、嘔吐の原因はこの尿毒素によるものだったようです。

  

  そこで、直ちにカテーテルを入れて【 詰まり 】を解消してあげました。 しかし、この子の場合は、カテーテルから取れたオシッコの検査でも【 石の成分は検出されません 】でした。 

 

  このような閉塞は、【 膀胱や尿道の細胞クズが詰まった 】モノが多いです。

 

  この子は、幸いにして適切な点滴やミネラル(電解質)の補正治療を行った事により、2日後には血液検査の値もすっかり改善しました。

  

  今回のような、【 オシッコが出ておらず、石も検出されない 】というケースは意外とよく診られる事があります。

 

  日頃から、良くネコちゃんの様子を観察し、【 おトイレにいったり来たりしている 】【 オシッコのポーズをとるのにオシッコが出ていない 】【 便秘気味だ 】といった事がある場合は、早めに動物病院に来院されて下さい。

 

 ※※※ ちなみに、近年多く出回っている市販の【 尿路結石予防用 】

    【 ネコ下部尿路疾患 予防用 】のフードの食事をしていても、

    【【 尿路結石 】】は完全に予防できません。

 

    『 市販の宣伝文句を過信されないで下さい!!! 』 

    正しい情報は、動物病院でお聞き下さい。

 

獣医師 齋藤 隆太 

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