http://www.oquendocenter.org/ 参照サイトより
■ アメリカでの専門医修行!!! この3か月間で2回も渡米してきました!!
毎回、同シリーズの研修に参加されている日本の先生方が多く、2009年に作られた最新の設備を持つ世界基準のトレーニングセンター「WVCオークエンド(Oquendo)センター」での実習にもかなり慣れてしまい、日米両方に顔なじみの先生方が増えてしまいました。
ですから、実習以外の交流でも、多くの話を聞く事が出来、【 日本では知らなかったマル秘情報? 】も知る事が出来、色々な意味で勉強になるのです。
もちろん、今回も素晴らしいアメリカ外科専門医の先生方に【 上級の難易度の高い軟部外科 】を学んできました。
今回は、2月13日から15日までの3日間、朝8時から夜5時半まで密度の高い実習をみっちりと行いました。
さらに、今回はラッキーな事があり、本来は獣医師2名で犬1頭を手術するのですが、一人の先生が直前にツアーをキャンセルされたので【 何と私一人だけで1頭を手術 】出来たのです。 2名で組になって実習すると、交互にメスを振るう事になり、半分しか経験できませんからね(笑)
■ どんな内容を外科実習しているの? ちょっと、マニアックな事なのですが、せっかく学んだので紹介しちゃいましょう。
【 WVC上級腹部外科マスターコース 】
◇ Surgery of the liver (肝臓外科)
肝臓と胆道系の外科的解剖学、肝臓右葉切除、肝臓中間部葉切除、肝臓左葉切除、肝臓生検、胆嚢の粘液嚢腫、胆嚢切除と胆管のカニュレーション、胆管移設移植術、胆嚢十二指腸バイパス術のコツ、横隔膜利用によるテクニック。
★ その他に、十二指腸腫瘍外科、十二指腸乳頭移植術などの面白い内容も、私のリクエストでセッションを開いて下さいました。
◇Disease of the adrenal glands (副腎疾患)
外科適応の患者さん(動物)の選び方と、集中的術前および術後のケア。 左右副腎同時摘出テクニック。 大静脈切開腫瘍摘出法とその閉鎖法。
◇Prostate and Pancreatic Disease (前立腺と膵臓疾患)
★ 特に膵臓の外科が難しいと感じていましたが、膵臓左葉手術のコツを特別に教えて頂きました。
◇Urinary Bladder Neoplasia (膀胱腫瘍)
膀胱三角の外科的解剖学の復習。 部分的膀胱切除
★ さらに、尿管手術のコツや、尿管移植術、水尿管の新テクニック、など面白いセッションが多かったです。
■ 今回のトピックは、【 この臓器は、触っちゃいけない!! と教えられていた部分に触れて手術が出来た事 】です。
もう少し、揃えなくてはいけない器具などが必要ですが、手術マニュアルを作りましたら、当院でも手術可能です。 御期待下さい。
次回は、・・・ 武者修行は続きます!! 獣医臨床学は日進月歩の世界ですから。
学ばなくては !!
毎回、当院のスタッフの諸氏に感謝致します。 彼らの誠実な姿勢が無くては、この研修は出来ませんから。
院長 高橋