【 こんな症例が治ります シリーズ 56 】 トリコモナス症 も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

ネコ 11歳 メス(避妊手術実施済み) です。

 

 【 ずっと血便が出たり、軟便になったりを繰り返しているネコちゃん 】 です。

 

 一般的な検便などの検査では大きな異常が認められず、長期間にわたって症状が出ていた為、歯石除去の麻酔時に【 大腸内の内視鏡検査 】も実施しました。

 

 すると、奥の方から採ってきた毛をたくさん含んだウンチの中から【 トリコモナス 】が検出され、病理検査の結果、【 大腸内に粘液細胞の増生 】があることも分かりました。

 

 トリコモナスとは原虫の一種で、人にも感染性があり、虫下し薬でもなかなか落としきれない非常にしつこい感染症です。 

 

 最初は一種類の駆虫薬で治療経過を見ていましたが、あまり効きが悪かったため、さらに抗原虫薬を併用することにました。

 

 すると2剤併用による治療で相乗効果が出たのか、その後は血便や下痢をすることも無くなり、以前よりもネコちゃん自身の気性がおとなしくなりました。

 

 検便をしても、トリコモナスは検出されません。

 

 今では、もうお薬をやめてもお腹を壊すことも無く元気に暮らしています。

 

 

獣医師  桃崎 昂 

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