【 こんな症例が治ります シリーズ 46 】 乾性角結膜炎(ドライアイ) も 的確な治療で治します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イヌ 5歳 メス(避妊手術済み) です。

 

 【 最近目やにが多く、眼がショボショボしているというワンちゃん 】です。

 

 一通り眼の検査を行うと、涙の量が通常よりも少なく、目の透明な膜(角膜と言います)の表面に傷が出来てしまっている事がわかりました。

 

 車のワイパーを雨が降っていない時に動かし続けると、ゴムの面がフロントガラスを傷付けると思います。

 

 それと同じ事が、涙が少ない目の表面で起こると想像してみて下さい。 そうです。 マブタによって透明な膜(角膜)が傷付くのです。

 

 ワンちゃんにおいて、涙の量が少なくなってしまう最も多い原因は、自分の涙腺を攻撃する免疫性によるものです。 ですから、それを抑えてあげないと涙の量がなかなか改善されません。

 

 そこで、まずは抗生物質の点眼剤と、角膜の傷の治癒を促進してくれる点眼剤で傷の状態を落ちつけて、さらに免疫を抑える点眼薬を開始しました。 すると2週間後の再検査の時には涙の量が回復し、目ヤニもほとんど出なくなっていきました。

 

★★ 人にとってはただのドライアイと侮られている物ですが、動物さんでは酷くなるとそれが原因で傷ができ、穴があいてしまう事すらあるのです。 

 

 是非とも『 目やにが多い 』 『 眼がショボショボしている 』等という様子が見られたら、一度しっかりと診て下さる動物病院で診察してもらうと安心ですね。

  

獣医師 桃崎 昂 

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